実際の炎上プロジェクトを通して学ぶ。ITエンジニアが修羅場をシミュレートできる3冊+α
……という記事を書いたのだが、長いのでまとめをここに記す。
- 火消しのセオリーと、初見殺しの見分け方
- お客の反応(否定、怒り、懐疑)の傾向と対策
- 炎上プロジェクトで真っ先にすべきこと
- 「やらないこと」の決め方
- みずほ勘定系基幹システムMINORIに見る修羅場
- 2021年2月のATMシステム障害の原因
実際の炎上プロジェクトを通して学ぶ、修羅場シミュレーターとしての3冊+αだ。
『問題プロジェクトの火消し術』はリカバリーするために何が必要で、どうやって話を持っていけばよいかが、具体的に書いてある。そのまま使える言葉がゴシック体で強調表示されているため、なんならメールにコピペして使えるくらい生々しい。
『プロジェクトのトラブル解決大全』は修羅場でどう動けばよいのかがまとめられている。いわゆる「正解」があるというより、上手く動けるPMは、たいていこんな言動を取るという、ベストプラクティス集だと思えばいい。
『みずほ銀行システム統合』は、修羅場まっしぐらのアンチパターン集としてお薦めする。ここでは、「片寄せしないシステム統合」と「現状把握の禁止令」の2例しか紹介していないが、あなたが読めば、もっと出てくるに違いない。
『システム障害特別調査委員会の調査報告書』は、その答え合わせとして読むといい。「どのように失敗したのか」を知っておけば、同じ轍を踏もうとするお客に、「みずほの障害はこれでした」と告げることができる。
これらを読みながら、「自分ならどう動く・話すだろう?」と考えると良いかも。できうることなら、一生涯、そんな目に遭いたくないものの、来るべき本番に備えて、予習だけはしておこう。経験で学んでいたら、命がいくつあっても足りない。初見殺しは、過去の修羅場で学ぼう。
次のプロジェクトの生存率を上げるために。
| 固定リンク
コメント