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脳汁あふれる英単語パズル「Wordle」

Wordleは、5文字の英単語を当てるパズルだ。脳汁ドバーってなり、中毒性が高い。

調子が良いと10分で解けるが、長い場合、1時間くらい悩まされる。単語力だけでなく、推理力、閃き、戦略性も必要とする、窓口広く、奥深いパズルだ。

  • 5文字で成立する、1つの英単語を当てる
  • 6回まで挑戦できる
  • ヒント1:その文字が無いとき、灰色
  • ヒント2:正しい文字が正しい場所にあるとき、緑色
  • ヒント3:正しい文字だけど、場所が違うとき、黄色

やってみせるほうが早い。こうだ。

最初は適当な5文字の単語、例えば「YOUNG」を入れる。するとこうなる。

Wordle002

「N」だけが緑色になって、他の文字(Y、O、U、G)は、灰色に変化している。「N」が緑色になっているのは、これが正解の単語の4番目に位置する文字であることを示している。他の灰色の文字は、正解の単語には使われていないことを意味している。

ここから考えるのは、灰色に変化していない文字から、単語を組み立てる。「SWEAT」を入れてみる。するとこうなる。

Wordle003

「T」が緑色になっているので、5番目に位置する正しい文字だ。なので、正解の単語は末尾が「NT」で終わることが分かった。

さらに、「A」が黄色になっている。これは、「Aという文字は正解の単語に含まれているが、この場所(ここでは4番目)ではない」ことを意味する。

4番目と5番目が「NT」であることは分かっているから、「A」は、1、2、3番目のいずれかに入ってくる。こんな感じだ。

 A??NT
 ?A?NT
 ??ANT

まず、「A??NT」。Aで始まってNTで終わる単語……思いつかない。探せばあるだろうが、ちょっと留保。

次に、「?A?NT」。2番目にAがくるパターン。これはありそう。なぜなら、子音+母音の組み合わせはありがちだから。「PAINT」や「SAINT」が浮かぶ。

そして、「??ANT」。3番目にAがくるパターン。これよく見かける。接尾語「-ant」はよくあるから。だが、5文字という制約があるので、「GIANT」とか「PLANT」とか。

ここで、灰色に変化した文字が効いてくる。「SAINT」の「S」や、「GIANT」の「G」は灰色になっているので、これらは無い。なので、「PAINT」と「PLANT」のうち、「PLANT」に賭けてみる。

Wordle004

この時点で分かっていること。

  • 正解は、「??ANT」
  • 灰色の文字は使えない
  • 英単語である 【←重要】

言い忘れていたが、いい加減な文字を入れることはできない。5文字で一つの英単語として成立している必要がある。

ここで、戦略が問われてくる。

  1. まだ灰色になっていない文字、例えば「C」や「M」を使った単語を作ることで、文字を絞り込む戦略
  2. 末尾が「ANT」で終わる単語を総当たりで入れる戦略

「末尾ANT総当たり」だと、思いつかないので、文字を絞り込む戦略を採る。この時のコツは、「できるだけ灰色の文字を避ける」ことになる。使える文字を減らすのが目的だから、使えないと既に分かっている文字を使ってしまったら、もったいないからね。

私はここで、「CHILL」を入れたが、悪手だ。なぜなら、「L」は既に使えないと分かっているから。しかも2文字も使ってしまっているので、非常にもったいないことをしている。ただ、これしか思いつかなかったのだ。

Wordle005

ただし、結果オーライとなった。「CH」は正しい文字が正しい位置にあることが分かり、正解は「CHANT」だね。

今回は、比較的早い段階で、緑や黄色に変わったが、数手進めても全部灰色ばかりの場合がある。すごく焦るのだが、これはヒントにもなる。つまり、以下の方向性が出てくるのだ。

  • 使える文字が絞り込まれているため、4手目からアナグラムの問題として対応できる
  • 同じ文字が使われている可能性がある(「VIVID」とか「MIMIC」とか)

こんな風に緻密に考え推理しながらもできるし、使える文字が減っていく中で単語を思いつくゲームとしても遊べる。

知らない単語だったら解けない、といった印象もある。確かにスラングが正解という場合もあった。だが、英語的な綴りを推理する力からアプローチすることもできる。例えば、通貨のルピー(rupee)は綴りを知らなかったが、推理だけで解けた(ここがまた脳汁出るところ)。

もう一つ、絞り込むべき「場所」について。

先頭、中ほど、末尾のうち、どこを優先して絞り込むべきか。他の空き具合にもよるが、優先すべきは、先頭と末尾になる。

たとえば、「PA??T」よりも「?AIN?」の方が難しく「GI??T」よりも「?IAN?」の方が難しいと感じるだろう。それは、私たちが単語を読み解くとき、先頭と末尾で判断する傾向があるからだ。

これは、単語の頭と末尾が正しく、真ん中を入れ替えても読めてしまう現象(タイポグリセミア/Typoglycemia)に関係しているのかもしれない。そのため、まず先頭、次に末尾を攻略しよう。

全力で考えていると、時と溶かす危険なパズルであるが、うまい具合に、1日に1題しか出題されない。

Wordle、お試しあれ。

 

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コメント

母音が決まると強い気がして一手目に「AUDIO」のような母音が多い単語を使う攻略法を思いつきました。
今日の問題は4手でクリアしたのでいい感じかも。

投稿: bayou | 2022.03.06 14:43

>>bayou さん

アドバイスありがとうございます! 初手「AUDIO」は必ず黄色を引きそうなので、明日からやってみます。

母音を先行して消していくのは有効ですね。一時、私も積極的にやっていたのですが、母音が少なくなると、使える単語も減るという諸刃の剣であることが分かりました(これは、私の語彙力のなさに起因します)。

投稿: Dain | 2022.03.06 21:54

いつの日か1回で正解することが夢です。

投稿: にやん | 2022.03.15 22:39

>>にやんさん

ですね!

投稿: Dain | 2022.03.16 09:02

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