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「デブリ落とし」というプチ・テロリズム

オービタル・クラウド 『オービタル・クラウド』[レビュー]からヒントを得て、「デブリ落とし」を思いついた。数十万とも数千万ともいわれる軌道上のスペース・デブリ(宇宙ゴミ)を質量兵器に仕立てて、地表の任意の場所に落とすアイディアだ。

 宇宙世紀0079年にジオン軍が実施した「コロニー落とし」のミニチュア版といいたいが、ほとんどのデブリは地表に到達するまでに燃え尽きてしまう。大気圏突入のタイミングや角度が予測できることから、流れ星のリクエストに応えるサービスになりそう(yamazaさん、アイディアありがとうございます)。さもなくば、デブリを弾丸代わりに衛星にぶつけるという新手のテロに応用できる。平和利用なら、「スペース・デブリ・クリーニング」サービスやね。『プラネテス』みたく人力で頑張らない掃除屋さん。

 原理。地上から高出力レーザーで、デブリに電気を流す。地球という巨大な磁石の磁場にいるデブリは、流された電流によって力が働く(フレミングの左手)。ロケットエンジンのような大きな力は使えないが、わずかな力を与え続けることによってデブリの動きを地表からコントロールする。Wikipediaによると、[テザー推進]の技術で、『オービタル・クラウド』に出てくる「軌道上の雲」もこの原理で動く。

 問題点1。そんな遠くに「電気」を伝えるなんて可能なの?マイクロ波やレーザー光の減衰率ハンパない(はず)。脳内妄想したところ、ヤシマ作戦並みの電気を使って、ようやく数センチ大のデブリを動かすぐらい。衛星を上げて太陽光発電させる仕掛けもあるが、コスパ考えるなら「地表から」にこだわりたい。

 問題点2.デブリが沢山あることは分かっているし、ISSに脅威な奴は名前くらい付いてて追跡されている(はず)。だけど、数千万ものゴミが「どのへん」じゃなくて「どこ」にあるかどうか、特定できるの?Google先生がなんかしてる。火星や月のマップを作ってるくらいだから、めぼしいデブリに番号を振って、軌道をデータベース化しているはずだから、正座してAPIを待つべし。Googleやってないって!? これ読んだアナタ、カリフォルニアのマウンテンビュー、パークウェイ 1600番へ行くべし(エンジニアでしょ)。

 『オービタル・クラウド』では某国のロケット技術と2020年までの数年間を要としたけれど、Googleなら来年にできる。ただし、邪悪になるなかれ(Don't be evil)。

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