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性教育は、この一択。『ぼくどこからきたの』

ぼくどこからきたの これは家で教えなきゃ、と実践しているのが食と性。家庭科や保健体育では遅いし足りぬ。学校任せにしないおかげで家族の昼食ぐらいは作れるようになった(ただし麺類に限る)。

 では性は?探し回ったあげく、この一冊にした。

 男と女の違いから始まって、セックスとは?赤ちゃんができるとは?に真正面から答えている本。親子で読めて、きちんと話し合える。生々しすぎる描写ではなく、かといって抽象的すぎでもない(「プリキュアで性教育」といっても、おしべとめしべは、ほとんとメタファー)。『南仏プロヴァンスの12か月』のピーター・メイルの文を、谷川俊太郎が訳している。率直で、ごまかしのない言葉で伝えている。

 一通り読み聞かせた後、性感染症の話を補足する。お風呂のとき、そこを綺麗に洗いなさいというのは、これが理由だったのか、と納得してもらう。あとは質問コーナー。山ほど出てくる問いかけに、適切な言葉を選び、分かりやすく伝える。避けたかったのは、セックスを冗談や卑猥なもので歪ませたメディアから伝えられること。遅かれ早かれ、子どもは知る。その「知り方」が心配だったのだ。

 ただ、これが成り立つのは信頼関係ができてから。命が大切なこと、あなた(=子ども)が大切なこと、あなたがかけがえのない存在であること、何億分の一の確率で、卵子と精子が出会っていることを、予め分かってもらっていなければならない。そして、この命がなくなれば、死ぬことを知っていなければならない。性教育の前に、死の教育。生とは何か、死とは何か、「子どもに死を教える」で、理解はせずとも(わたしだって難しい)知ってはもらっていた。生と性と死が、子どものどこかでつながった(はずだ)。

 性の話が率直にできるようになった。友だちの誰かが、からかい半分で振っても、変に恥ずかしがったり、隠したりすることはないだろう。何か困ったことがあっても、きっと相談してくれるだろう。最近では、不妊と人工授精、出生前判断、性感染症予防、そしてAIDSの話を、折にふれ、ゆっくり、順繰りにしている。

 もう少ししたら避妊も教えておこう。後に倫理と名付けられる規範とは、こうして育まれるのかもしれぬ。

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コメント

「子どもに死すべき時を教える」
の方が重要ではないですか

「葉隠」が愛読書になってもちと困るけど

投稿: | 2013.04.03 10:58

>>名無しさん@2013.04.03 10:58

コメントありがとうございます。
「死ぬべきとき」は、わたしも分かっていないので教えようもないですorz
『葉隠』なら、これですね。

 今というときが、いざというとき
 いざというときは、今というとき

投稿: Dain | 2013.04.07 22:25

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