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ゲームで子育て「塊魂」

塊魂 やばい。

 やばいよこれ。

 「やばい」じゃなく、「やヴぁい」のレベルになっている。

 カタマリを転がして、モノをくっつけて大きくするゲーム。家族全員ヤミツキ状態にしたのは、Xbox360「ビューティフル塊魂」。Wiiピクミンを絶賛してたらオススメされたのが運の尽き、抜け出せない止まらない。

 小さなカタマリを転がして、周りのモノを巻き込んでいき、大きなカタマリにするシンプルなルール。でありながら、限られた時間内に課題を巻き込んでいく戦略性や、障害物をよけながらカタマリを操るレースゲーム感覚も必要。けど、そんなこと気にせず、気楽に転がしてもいい。箱庭世界を探索していくうち巨大化し、世界をまたに転がす開放感、ついには世界そのものを巻き込む快感。デカい雪だるまをつくる、そんな嬉しさがある。

 能書きさておき、子どももオトナも中毒している。

 いいな、と思うのは、息子の熱中度。あと少しでクリアというところで時間切れになると、悔しそうに「もう一回」という。何度も挑戦して、やっとクリアすると誇らしげに笑う。思い返すと、息子が自力でクリアまで行ったことがなかった。ポケモンしかり、ピクミンしかり、一緒にやって、ちょっと楽しんで、おしまい。あと少しで GameOver になってしまった、という「ちくしょう!」感が無かったのよ。

 どんなゲームでもそうだけど、「壁」がある。初プレイで易々とクリアできるなら、それはゲームじゃなくて紙芝居。かならず「壁」にぶつかって、ああでもないこうでもないと苦心してリトライして、上達したり発見したりするのがゲームなんだ。「壁」は、ちょっと難しいアクションだったり、推理やロジックを駆使して見つける手がかりだったり、覚えるべき攻撃パターンだったり、様々な形で現れるが、この「壁」のおかげで、達成感を味わえる。

 この、「やったぞ!」感覚こそが、ゲームを「面白く」しているもの。日常生活ではなかなか味わえない、このプチ・ブレイクスルーを手軽に楽しむには、ゲームが一番かと。たとえ小さくとも、フロー体験を積み重ねていくことが、彼の自信につながっていくんだ。ある子は駆けっこで、またある子は計算テストで、この快感を得るのかもしれない。もちろんそれらも大事だし、張り切ってもらおう。しかし、そうした「競争」から外れたところでも、達成感を楽しめるようになれたらなー、と思ってる。

 競争化社会に毒された親が、その轍を踏ませないよう、ゲームで子育て。

 スコアや勝敗を競うものもあるが、ゲームの基本の相手は、自分自身。かつての自分が「壁」と感じたものをクリアすることこそが、ゲームの醍醐味なのだから。ゆるいデザインとシンプルな面白さに巻き込まれながら、ゲーマーパパは思うのだよ。

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コメント

このエントリに釣られて買ってきてしまいました。
確かにこのゲームはヤバいくらいハマりますね。

投稿: tobira17 | 2009.08.01 02:25

>>tobira17さん

ハイ、シンプルなほど奥深さにハマれますねー

投稿: Dain | 2009.08.01 09:22

Xboxのバリューパックについてきて、自分はAC6しかやらず、いつのまにか妻(ゲームはスーパーファミコンで止まっていた)が始めていたのがこのゲームでした。

PS2の塊魂はやったことあったのでつられて自分も始めましたが、主婦のなせる業か、実績はいつまでたっても妻に追いつけません・・・。


が、ここで終わりじゃないんです。
なんと、遊びに来た義理の母が塊魂に興味を持って、Xboxは自分がやるからダメだということで、PS2ごと貸すことになりましたとさ。

ホントに中毒性と感染力(?)が強いゲームだと思います。
基本レバー2つですぐに理解できるっていうのがいいんでしょうね。

投稿: | 2009.08.02 23:24

塊魂、私もプレステのころから大好きで、夜な夜な(午前4時とかまで)社宅の仲間たちとやり続けたことがあります!
楽しいですよね!
通勤のお供にサウンドトラックもいいですよ~。

投稿: yuripop | 2009.08.04 00:35

>>名無しさん@2009.08.02 23:24

友人の子どもに試したところ、2歳から7歳まで、一発で覚えてハマりました。
レバー2つで直感的な操作ができるのがすごいところですね。
で、単なるクリアではなく、より多く、遠く、大きくしようとすると、途端に「以前の自分の記録」が壁になる良ゲーだと思います。


>>yuripopさん

朝4時までですかーそれはスゴい!(yuripopさんも仲間も)
確かに刻を忘れるゲームですね。
サウンドトラックは密かに入手して、子どもとのドライブでデビューさせてみよう。

投稿: Dain | 2009.08.06 14:52

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