このキスシーンがスゴい!
ええ、もちろん正座して観ましたぞ、アニメ「とらドラ!」の最終回。手馴れた様子からして、キミたち枕で練習してたね?と深夜のテレビにツッコミ入れて悶えたことは秘密だ。今回のテーマはキスシーン。キスひとつと侮るなかれ。二人の気持ちの集大成だったり、人生を変えてしまうようなキスだ。キス初心者から有段者まで参考になればと思う。
まず、「とらドラ!」。目つきは凶悪だが心優しい竜児と、見かけは美少女なのに凶暴な大河が織りなす熱血ラブコメディ。予定「不」調和な展開と、お約束の着地点は、ヤケドするよな真っ直ぐで熱いキス。泣いて笑って顔赤らめて、存在しなかった「過去」を懐かしむべし。もはや、高校生活はファンタジーなのかも。
次は、「肉体の悪魔」。第一次大戦下のフランス、十五歳の「僕」と、十九歳の人妻。夫が戦地にいるあいだにふたりは出会い、年齢の差を超えて愛し合うようになるのだが――ありきたりな食材が、完璧な一品に仕上がっている。この二人が一線を越えてしまうのが、炎と戯れるようなキス。眠ったふりをする彼女の顔に、いけないと知りつつ顔を近づけてしまうのだが、その描写が秀逸だ。
彼女の両手が僕の首に絡みついていた。遭難者の手だってこれほど激しく絡みつくことはないだろう。彼女は僕に救助してもらいたいのか、それとも一緒に溺れてほしいのか、僕には分からなかった主人公のバクバクする心臓がシンクロしてくる。一緒になって溺れるべし。
最後は、初心者お断りの「痴人の愛」。少女を育てて自分好みの妻にしようとした男が、逆に彼女の美貌にとり憑かれ、破滅するさまを描いた耽美モノ。彼女の正体を知り、いったんは別れようとする男を屈服させたのが、エア接吻だ。唇と唇を触れさせず、男は吸入器に向かうようにぽかんと口を開けておき、そこへ彼女がはッと息を吹き込む。男はすうッと深く、目をつぶって、おいしそうに飲み下すのだ。人生を狂わせるキスとは、こういうのじゃないかと。
「このキスシーンがスゴい」三冊を選んだが、これを上回るのがあったら、ぜひ知らせて欲しい。キスは実践が命。小説を読んでもキス上手にはなれないが、バリエーションが増えることは必至。
人生は、精進だ。キスは、実践だ。
健闘を祈る。
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コメント
上手いタイトルですよね。
ホント本って知らない良本沢山あると思います。
キスシーンというのは微妙だけど。
でもきっと凄いんですよね。
ちょっと立ち読みしてみようかな(^^;
投稿: 背中にきび跡 | 2009.06.09 23:31
こんばんわ、初めまして。
『BLACK LAGOON』2巻のレヴィとロックがタバコの火を分け合うシーンなんて、最高のキスシーンの隠喩じゃないかと思うんですが…。
投稿: 達也 | 2009.06.10 19:53
ラグーンのあれを選ぶとはわかってるな
投稿: | 2009.06.10 20:01
>達也さん
ここにもわかる人がいましたか…さすがです!!
投稿: グン | 2009.06.11 00:26
しまったでおくれた…
ラグーンのあれがありなら、ヘルシング最終巻の「おかえり伯爵」「ただいま伯爵」のシーンはあり?
バンパイアの吸血シーンは往々にして官能的でもありますが、あれも吸血行為とキスを巧く絡めた美しくてどこか艶っぽいシーンだと思うなぁ。
投稿: matsu | 2009.06.18 00:31