「幼児狩り」感想とょぅι゛ょ小説リスト
(この記事18禁)
可愛らしいものを愛でるとき、「食べてしまいたい」と形容することがある。あるいは、激しくシた後、相手から「喰われるかと思った」と言われることがある(本来は逆なのだが)。
いずれも比喩だが、実践する人はまれ。
仮にやっちゃう人がいるなら、その人がどう狂っているのか(あるいは切実なのか)が、「幼児狩り」で見える。いや、喰いはしない。あくまで女の妄想+比喩的な書き方で示されるだけで、実行には至らない。
それでも彼女の昂ぶりは痛いほど伝わってくる。幼い少年に夢中になる三十路女の気持ちが。「理解できる」「共感できる」には到底ならないが、一読すると、まるで彼女のようにせっぱ詰まって稚き少年を「喰ってしまいたい」気持ちに同化できる。少年の手にあるスイカにかぶりつくシーンはものすごく比喩的。喉が渇いてくること請合う。
愛しいものを「食べてしまいたい」衝動は誰しも持っている。愛しい恋人・妻・子を食べて一体化したい獣じみた考えは、そう意識しなければ生涯日の目を見ることはないが、いったん知ってしまうと、イヤでも意識せざるを得なくなる。だから、ここまで読んで「このエントリ書いた人はアタマおかしいんでないか?」と思うなら「幼児狩り」を読んではいけません。
実際に食べることが叶わないのなら、せめて擬似でも。フェラ・クンニなんて最たるものだし。これがパートナー相手なら性愛表現でカタせるが、犯罪にご注意。相手はおろか自分の人生も狂わせることになる。
そういう意味で、この小説は「人生を狂わせる読んではいけない本」にエントリしてもよいだろう。でも、そもそも「人生を狂わせる読んではいけない本」に興味がある人なら、耐性あるとおもうぞ ⇒ペドフィリア+カニバリズム
以下、「幼児狩り」をザップしてて見つけたロリペド小説リスト。何かの参考にどうぞ。[2ch:ロリコンにお薦めの文学を教えてください]より。★印はわたしもオススメ。
- ひこ田中 『ごめん』
- 安部公房 『密会』
- 井伏鱒二 『朽助のいる谷間』
- 稲葉真弓 『ガラスの愛』
- 河野多恵子 ★『幼児狩り』『赤い唇黒い髪』
- 会田誠 『青春と変態』
- 灰谷健次郎 『少女の器』
- 学研ホラーノベルズ 『頭の中の昏い唄』『白い少女』『宝篋』(学研M文庫『少女怪談』収録)
- 吉行淳之介 『男と女の子』
- 久世光彦 『早く昔になればいい』『蕭々館日録』
- 京極夏彦 『絡新婦の理』『姑獲鳥(うぶめ)の夏』
- 刑部真芯 『禁断』
- 江國香織 『すいかの匂い』
- 黒柳徹子 『窓際のトットちゃん』
- 佐藤正午 『取り扱い注意』
- 沙柚 『父の帽子』
- 三浦綾子 『氷点』
- 三上洸 『アリスの夜』
- 三島由紀夫 『鍵のかかる部屋』『卵』
- 山口椿 『山口椿エロチックコレクション』シリーズ
- 山田太一 ★『飛ぶ夢をしばらく見ない』『冬の蜃気楼』
- 山尾悠子 『月蝕』
- 志賀直哉 『児を盗む話』
- 獅子文六 『悦ちゃん』
- 紫式部 ★『源氏物語』(田辺源氏でどうぞ)
- 室生犀星 『或る少女の死まで』『美しき氷河』『海の僧院』『女の図』『蝶』『蜜のあはれ』『ザボンの実る木のもとに』
- 篠田節子 『コンクリートの巣』(『レクイエム』収録)
- 酒見賢一 『後宮小説』
- 小川勝己 『ろかい』(祥伝社ホラー・アンソロジー『紅と蒼の恐怖』収録)
- 小川洋子 『ホテル・アイリス』
- 埴谷雄高 『死霊』
- 新井素子 『グリーン・レクイエム』
- 森村誠一 『青の魔性』
- 森茉莉 『甘い蜜の部屋』
- 瀬戸内寂聴〔晴美〕 『祇園女御』
- 星新一 『月の光』
- 石川淳 『喜寿童女』『鷹』
- 川西蘭 『妖精物語』『ルルの館』
- 川端康成 ★『伊豆の踊子』★『眠れる美女』★『みずうみ』『指輪』『事故のてんまつ』『片腕』『万葉姉妹』
- 浅倉卓弥 『四日間の奇蹟』
- 村上春樹 『1973年のピンボール』『ダンス・ダンス・ダンス』
- 多和田葉子 『聖女伝説』
- 太宰治 ★『美少女』★『カチカチ山』★『女生徒』
- 大岡昇平 『武蔵野夫人』
- 大久秀憲 『ロマンティック』『葛西夏休み日記帳』
- 大江健三郎 『死者の奢り』
- 大坪砂男 『零人』
- 沢木耕太郎 『深夜特急』香港篇
- 谷崎潤一郎 『痴人の愛』『少年』(『刺青・秘密』収録)
- 池田満寿夫 『テーブルの下の婚礼』『ミルク色のオレンジ』(両作品とも『エーゲ海に捧ぐ』収録)
- 池波正太郎 『剣客商売』『坊主雨 池波正太郎短篇コレクション』
- 椎名誠 『白い手』
- 椎名麟三 『懲役人の告発』
- 天童荒太 『永遠の仔』
- 田山花袋 『少女病』
- 田中芳樹 『夏の魔術』
- 筒井康隆 『村井長庵』
- 白倉由美 『ミルナの禁忌』
- 樋口一葉 『たけくらべ』
- 氷室冴子 『アグネス白書』『クララ白書』
- 服部まゆみ 『この闇と光』
- 北原綴 『美少女奇譚』
- 牧原れいこ 『熟爛漫』
- 堀田あけみ 『イノセントガール』
- 本田和子 『異文化としての子ども』『交換日記』
- 夢野久作 ★『ドグラ・マグラ』★『瓶詰の地獄』★『少女地獄』
- 綿矢りさ 『インストール』
- 柳美里 『フルハウス』
- 李恢成 『伽耶子のために』
- 梁石日 『闇の子供たち』
- 連城美紀彦 『少女』
- 澁澤龍彦 『高丘親王航海記』『鳥と少女』『少女コレクション序説』
- 藤原伊織 『ダックスフントのワープ』
- 新井千裕 『100万分の1の結婚』
- 雨森零 『首飾り』
- 山田風太郎 『妖説太閤記』
- 有島武郎 『フランセスの顔』
- G.ガルシア・マルケス 『百年の孤独』
- J.D.サリンジャー 『ナインストーリーズ』の中の『エズミに捧ぐ』
- J・ムッツェンバッヒェル 『ペピの生きかた~ウィーン一代女~』
- L.M. モンゴメリー 『赤毛のアン』
- アラビアの人 ★『千夜一夜物語』
- アラン・シリトー 『アーネストおじさん』
- アリス・ウォーカー 『カラーパープル』
- アンドレ・ジッド 『地の糧』
- アンナ・クルニコワ 『テニス』
- イアン・マキューアン 『セメント・ガーデン』『最初の恋、最後の儀式』
- ヴィリエ・ド・リラダン 『蜜のあはれ』
- ウラジミール・ナボコフ ★『ロリータ』
- エーリヒ・ケストナー 『ふたりのロッテ』
- エヴァン・ジムロス 『Fとの秘密』
- ガブリエル・コレット 『青い麦』
- ガルシア・マルケス 『エレンディラ』
- キャサリン・ストー 『マリアンヌの夢』
- キャサリン・ダン ★『異形の愛』
- グリム 『ヘンゼルとグレーテル』
- ゲーテ 『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』
- ゴールズワージー 『林檎の木』
- ジェーン・オースティン 『分別と多感』
- シェンキェービッチ 『クオ・ワディス』
- ジッド 『田園交響楽』
- シモーナ・ヴィンチ 『おとなは知らない』
- シャーロット・ブロンテ 『ジェーン・エア』
- ジャック・ケッチャム ★『隣の家の少女』
- ジャム 『三人の少女』
- ジャン・ドベール 『イマージュ』
- ジョルジュ・バタイユ ★『眼球譚』
- ジョン・クレランド 『ファニーヒル』
- スウィンバーン 『フロッシー~十五歳のヴィーナス~』
- スティーブン・キング ★『ファイア・スターター』
- セルジュ・ゲンズブール 『スカトロジー・ダンディズム』
- セルジュ・ローラック 『女優とその娘』
- セレナ・ウォーフィールド 『少女ヴィクトリア』
- ツルゲーネフ 『初恋』
- トーマス・ハーディー 『テス』
- ドストエフスキー 『虐げられた人々』★『悪霊』★『罪と罰』
- トニ・モリソン 『青い目がほしい』
- トルーマン・カポーティ 『誕生日の子どもたち』
- トルストイ 『戦争と平和』
- バーネット 『秘密の花園』
- バロウズ 『風が死ぬ。あなたが死ぬ。みんな死ぬ。』
- ピエール・ルイス 『アフロディット』『女性のための社交術』『別冊新文芸読本2 性の文学』『少女向け礼儀作法の手引』
- ヘッセ 『知と愛』
- ペネロピ・ファーマー 『夏の小鳥たち』『冬の日のエマ』
- ヘミングウェイ 『男だけの世界』
- マーガレット・ミッチェル 『風と共に去りぬ』
- マルグリット・デュラス 『ラ・マン』
- マンディアルグ 『城の中で語る英吉利人』『満潮』
- モンゴメリ 『丘の家のジェーン』
- ルイザ・メイ・オルコット 『若草物語』
- ルイスキャロル書簡集 『少女への手紙』
- ローラ・インガルス・ワイルダー 『大草原の小さな家』シリーズ
- ロバート・A・ハインライン 『夏への扉』『愛に時間を』
- ロバート・ネイサン 『ジェニーの肖像』
- ロマン・ロラン 『魅せられた魂』
- ヴィリエ・ド・リラダン 『未来のイヴ』
んで、このリストから邦モノ洋モノそれぞれベストを一冊挙げるとするならば、
川端康成「眠れる美女」
ドストエフスキー「悪霊」(スタヴローギンの告白)
かな。
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コメント
こんにちは。
うーん、頭おかしいかも、あなた。
少なくともわたしよりずぅううううううっと先に進んでいる。いや、わたしがそっちに行くかわからないけど。
「インストール」で迷い込みました、はっはっは。
ぼくは意気地無しなのでなかなか踏み込んでいけない世界ですね。うーむ。すごい。
ではまた。ご縁がありましたら。ちなみに。「こころぐる」で検索しました。
投稿: ぽくぽく | 2006.01.09 14:50
ぽくぽくさん、コメントありがとうございます。「インストール」で悩んでいるようなら、これらのリストは読まないことを忠告します。特に太字で書いた本は、
読 ん で は い け ま せ ん 。
投稿: Dain | 2006.01.09 23:23
「白い家の少女THE LITTLE GIRL WHO LIVES DOWN THE LAKE」レアード・コーニグ著、
を推しておきます
投稿: オセーン | 2006.01.12 10:27
了解ッス
「隣の家の少女」といい「暗い森の少女」といい、「…の少女」には因縁があります。楽しんで(?)読みます。
投稿: Dain | 2006.01.12 16:12
PMP関連でここへきました。
宜しくお願いします。
どうやって調査したのか知りませんが、
ライオンは、ウサギに飛び掛かる一瞬前、
後ろ足がガマンしきれなくなる瞬間は、
「かわいいっっ!!」と感じているのだそうです。
投稿: まる | 2006.01.14 01:57
まるさん、コメントありがとうございます。
「かわいい」=「おいしそう」かもしれませんね。
PMPは未だ35時間の壁を超えられず、受験資格すらありません…
精進します。
投稿: Dain | 2006.01.14 07:45
私が参加している受験準備チームでは、こちらのサイトの記事を参考にさせていただいています。
今後ともお世話になります。
投稿: まる | 2006.01.14 18:52
はじめまして。
何で窓際のトットちゃんが…(笑)
記事を18禁にする必要はないと思います。(もう見てしまった18歳未満の自己弁護)
ロリータ、罪と罰は面白く読みました。ロリータはなんだか怖いですね。
今度隣の家の少女を読んでみようと思ってます(笑)
「かわいい」=「おいしそう」→「あらしのよるに」
と想像してしまいました…なんだかなあ。
投稿: 七苺 | 2006.01.14 23:37
まるさん、どもです。
PMP試験対策は、以下のことにご注意を。
→PMBOK2000バージョンなこと
→個人の勉強の成果なので真偽は自分の目で
→オタネタが混じっている
七苺さん、どもです。
トットちゃんに限らず、何ゆえに?とゆーのは確かにありますが、読み手によるのでしょう。「ロリータ」「罪と罰」が面白く読めたということは、相当ですね。けれども、「隣の家の少女」は覚悟して読んだほうがいいかも…
投稿: Dain | 2006.01.15 08:44
こんばんは。
この手の本だと匿名作者(倉橋由美子だそうですが)による『逆光の部屋』など佳いと思います。
私にとっては『ロリータ』に次ぐ高い美少女分を含有したありがたい本です。その次は 『城の中のイギリス人』『眼球譚』といった所でしょうか。
投稿: cyclolith | 2006.01.27 03:57
cyclolithさん、コメントどうもです。
「ロリータ」は若島正の新訳で読んでいるところです。いろいろな意味で「痛い」ものであることは合点承知です。「逆光の部屋」は未読ですが、評判からは団鬼六の「花と蛇」を彷彿とさせます。
「ロリータ」が心に響くようなら、ロリータ小説ベストを抽出してみようかと。
投稿: Dain | 2006.01.28 02:51