はてなでの「情報共有」のやり方
Foresight7月号の「シリコンバレーからの手紙106」は、はてなの情報共有のやり方が紹介されている。前のエントリーで提案していた社内ブログ[参照]がほぼ完璧な形で実施されている。梅田氏によるとこうだ。
私が、はてなで仕事を始めて、まず不思議に思ったのは、彼等が社内で電子メールをあまり使わないことだった。その代わり社員全員が、ビジョンや戦略の議論、新サービスのアイディアから、日常の相談事や業務報告に至るまで、ほぼすべての情報を、社内の誰もが読めるブログに書き込む形で公開し、瞬時に社員全員で共有するのである。
Foresight7月号「スピードとパワーの源泉『情報共有』という組織原理」より
一方、大きな組織だとこうはいかない。組織の情報は隠蔽されていて、権能により開示される。情報を握ったものが組織を生き抜くという原則…と、
情報共有型 はてな vs 情報隠蔽型 大企業
で論が展開されていてめっぽう面白かった。情報共有型の代表としてはGoogleもそうだという。ただ、梅田氏も手放しで誉めちぎっているわけでな。情報共有型組織でやっていくには適正サイズがあることを示唆している。はてなは11名、Googleは3,500名だそうな。
きっと、それはプロジェクトのサイズなのだろう。プロジェクトチームとしての最大数が、情報共有型組織としてやっていける最大数だと考える。わたしのシステム開発の経験では、その最大数は40名。もちろん数百人規模のプロジェクトチームもあるが、それが一丸と同じ役割をやっているわけではない。○○部門とか○○サブといった「別名」「枝名」がついてくる。大きな幹から枝が派生しているカンジ。
40名は、だいたい学校の1クラスの人数。全員が全員にボールを投げて、受け取る側が必要性・重要度を判断して処理する組織は、きっと全員が全員の顔と名前が一致するサイズに収束すると思う。これよりでかくなると、ボールを投げてもそれっきりだったり、返球があっちからもこっちからもたくさんやってきて収拾がつかなくなったりするんじゃぁないかと。もちろんその場合は、「別のクラス」に分けるんだろう。
また、「情報隠蔽」はネガティブな香りただようが、そのおかげで余計なノイズに邪魔されることなく、自分の仕事に専念できるともいえる。会社の情報が全部見えたら面白かろうが、面白すぎて仕事にならんだろう。組織の複雑性はカプセル化され、必要なインタフェースしか見えない仕組みになっている。従って、それぞれクラス(組織)の責務もシンプルに限定させることができる。組織にとってのメソッド(責務)やパラメータ(情報)が多すぎる場合は、「別のクラス」に分けることを考える。
こうして、ゆるやかな疎結合で結ばれた組織が全体として一つの方向に向かうとき、最大のチカラを発揮するんじゃぁないかと…もちろん理想の話で、現実は、超蛸足クラスがデンと中心にいたり、スパゲッティコードならずスパゲッティクラス図のような組織だったりする。
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