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日本のプログラマはどれぐらい優秀なのか?

「ソフトウェア企業の競争戦略」読書感想文にツッコミをもらった。「日本のプログラマは世界一だというが、定量的な根拠はあるのか?」。企業のパフォーマンスを横断的に評価することは非常に難しい。そもそもサンプリング手法からして評価する必要がある。

それでも暫定的なデータとしてこの本では次の通りに述べられている。引用もとはp.281「第4章 開発のベスト・プラクティス」の「パフォーマンスに関する地域差」だ。

顧客へのシステム導入後12ヶ月で計測した1000行ごとの不具合報告で、日本は最も高いレベルにあった。

      日本   0.020
      欧州   0.225
      米国   0.400
      インド   0.263


プログラマ一人が一ヶ月で書けるコードの行数も、日本に優位性あり。

      日本   469
      欧州   N/A
      米国   276
      インド   234

品質の良いプログラムを量産することについては、日本のプログラマは世界一イイィィー、といえる。ただし筆者は「ソフトウェアのイノベーションでは、日本やインドの会社は、真の意味で世界レベルの実績を残していないという点も忘れてはなるまい」、と釘をさしていることも付け加えておく。ここでいう「生産性」を「稼ぎ」に置き換えると、最下位なんだろうねorz

ソフトウェアファクトリーに関するパフォーマンスの調査報告の出典はこれ↓

Michael A. Cusumano and Chris Kemerer,"A Quantitative Analysis of U.S. and Japanese Practice and Performance in Software Development" Management Science 36, no.11 Novenber 1990

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