誰もが長生きしたいと思うが、年をとりたいとは思わない
年をとると「枯れていく」というのはウソ。欲望は年をとるほどにいやがうえに増す。見たまえ、マナーを守らないのは若人か、老人か。素直に聞けないのは若造か、年寄りか。分かったようなフリをしたがるのは二十か八十か!?
以上わたしの「偏見」。良ゐ子はマネしない。これは立派な年齢差別(エイジズム : ageism)で、人種差別(racism)や性差別(sexism)と同様、人間の人間に対する三大差別のひとつ。
以下イギリスのお話をする。
もういっぺん念押し。これはイギリス政府のお話。
しつこく繰り返す。これは英国産業連盟(CBI)の見解。
いっぽう、定年延長により支給開始の前に死んでしまう貧困層が増えるという。労働組合会議の主張によると、70歳まで定年が延長されれば、貧困層で年金がもらえるのは2人に1人になってしまうという。
つまり 「 貧 乏 人 は 死 ぬ ま で 働 け 」 ということですな (つД`)
現行の年金制度を維持しつつ、その破綻を回避するためには、税金をつっこめばよい。でっかい法案と一緒にコソっと通しちゃえばよい。しかし、制度破綻がこんだけ暴かれ、「社保庁税金湯水の如し」がこんだけ問題視されている今、税金で補填してネ(はぁと)などと発言すれば間違いなく刺される。
そんなことでお悩みの団塊官僚サマへ、上記のプランをご提案いたします(はぁと)。年金制度いじりまわしで時間かせぎをする一方で、定年の延長による一点突破全面展開を目指すべし。厚労省のエライ人は、既得権の保持に尽力するよりも、むしろ「制度改革が事実上必要でなくなる」ための既成事実の積み上げをがんばりなされ。
え? もうやってるって? いろいろと?それはたいへん失礼しましたorz
ネタ元:「選択」2004.10月号
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表題はジョナサン・スウィフトの箴言を引用。「ガリバー旅行記」は毒入りスゴ本。リンク先は青空文庫。未読の方はご注意を。

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コメント
Dainさん、
いんやぁ、これって正解です。きっと正解です。さすがイギリス人。まとをはずしていないですね。年金関連の記事をトラックバックさせていただきましたが、イギリス人関係ではこんな記事も書きました。結構気に入っています。
http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2004/06/english_life.html
投稿: ひでき | 2004.10.05 00:28
Dainさん、はじめまして。
いつも楽しく読ませて頂いてます。
今回、書いたエントリに関して必要で興味深い記事でしたのでTBさせて頂きました。あろうことか、お名前を間違えて書いてましたので訂正しておきました。申し訳ありません。
今後よろしくおねがいします。
投稿: Giraud | 2004.10.05 23:18
to : ひできさん
リンク先拝読させていただきました。成熟した国なんだなぁと思う一方で、イカれた若者が突っ走る「トレインスポッティング」の国でもあるんだなぁと感慨しきりです。
(参考)トレインスポッティング
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005V2N8/249-4528164-1440345
to : Giraud さん
コメント&引用ありがとうございます。トラックバック先も拝読させていただきました。暗い暗い将来ですが、最もリアルな未来予想図なんですよね… orz 死ぬまで働きます
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投稿: Dain | 2004.10.06 21:02
Dainさん、こんばんわ、
をいやぁ!この映画ってユアン・マクレガーだったんですかぁ!「ムーラン・ルージュ」好きなんですよ、このイングリッシュなユアン・マクレガーが...ちょっと、こういう切れている映画を見たくなってしまいました。
それにしても年金。その上、実質増税!「恒久減税」っていったのだれ!?「恒久」ってたかだか5年やそこらのことなの!とか叫びだしたくなります。
投稿: ひでき | 2004.10.06 22:24
Dainさん、こんばんわ。
確かに暗いこと書いてますね私。ええわたしも死ぬまで働きます。
投稿: Giraud | 2004.10.09 21:50
to : ひできさん
あ、あの… 私が言うのもなんですが、「政治家の言うこと」は
信用しちゃいけないかと…
嘘つきは舌が二枚あるというけれど、政治家は六枚らしいし…
to : Giraud
さっきのワタシのコメントに一部誤りがありました
誤「死ぬまで、働く」
正「働いているうちに、死ぬ」
ご飯と住むところの心配をしないだけでいいから、小金持ちに
なりたい今日この頃orz
投稿: Dain | 2004.10.11 00:03