トリインフルエンザウィルス(H5N1型)がハトやカラスに大量感染した。感染した鳥は凶暴化して人を襲うようになった
同時期に、同型のウィルスのヒトへの感染も確認された。ヒトへ感染→発病した場合、アナフィラキシーショックを起こす。その場合、致死率は、ほぼ100%…
…という小説を読んだ。だますような書きだしでごめんなさい。でも、まさにイマドキのネタを扱った話なので、見つけたときはホントーに嬉しかったです
んが、いかんせん書き手の筆力がアレでした。60頁読んだ時点で、ちゃんと読む時間がもったいなく思い、『速読モード』に切り替えて1時間で流し読み。この設定が全てで、あとは各人が「こう展開したら面白いお話になるだろうなー」と想像するまさにそのまんまの話でした。ヒネリも衒いも無し
自戒「後悔したくなければ、期待するなかれ」
文系が頑張って取材して書いた理系小説なので、精確さの云々で批判したらかわいそうかも。調べ度合いが描写の具合となっている底の浅さがよく分かる… せっかく勉強したことがストーリーの「つなぎ」でしかなく、積み重なっていないのが悲しい。そーいう自分も「文系」だがな(w
比べると面白いもの(微妙にネタバレを含む)
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- 「パラサイト・イヴ」:瀬名秀明著。いかにも理系が書いた小説。かなり叩かれてたけど、ふつーに面白く読めました
- 「ホット・ゾーン」:しまったこっちはノンフィクションだ。"炸血"の描写がスゴい。もっと凄いのは、エボラ・ザイール/マールブルグ・ウィルスの脅威はすぐそこにあるということ。R.ブレストン著
- 「Ever17」:テキスト選択型ゲーム、PS2やPC等。ウィルスと企業の陰謀の話はこれがスゴい。でももっとスゴいは、それだけで終わらないところ。後半ぜんぜん違う話になります
- 「バイオハザード」:アクションアドベンチャーゲーム、PS2やDC等。これもウィルスと企業の陰謀の話が下地。ストーリーだけで言うなら、映画版のラストが◎
- 鳥:これは映画、A.ヒッチコック監督。凶暴化したトリが群れで襲うシーンはこの映画を参考にしてますな
- 「滅びの笛」「滅びの宴」:どちらも西村寿行著。トリではなくドブネズミ、インフルエンザではなくペストなんだけど、凶度/カタストロフ度/パニック度/エロ度、ピカイチです
- 「復活の日」:小松左京著。旧いし荒唐無稽だが誰がなんと言おうとも、こいつは傑作ナリ
あー、結構叩いたけれど、これ、面白く読めますよ。作者はきっとこー言いたいんだろうなーとか想像しながら。没頭こそさせてはくれませんが、読みながら先をあれこれ想像する楽しみはありました
最後に。「確信犯」と「役不足」の誤用について。ネット上のコンテンツに対し、某巨大掲示板でツッコまれているのを何度も見てきたけれど、製本された単行本では初めて。プロでも間違えるもんなんやね
- 「確信犯」→単行本p.71
- 「役不足」→単行本p.206
以上、キメラの繭(高野裕美子)を読んだ印象でした
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