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ロシアのアネクドート(小話)

ロシアのアネクドートが面白い。アネクドート(anecdote)とは、諷刺の効いた小話のこと。 こーいうの、好き。いくつか紹介しますね。

イラクネタ。

ニューヨーク・タイムスに載った新聞広告。…『民主主義国家を創ります。要資金。ただし石油のない国はお断り』(ホワイトハウス)

オリンピックネタ。

ソルトレークシティ五輪以降は、国際オリンピック委員会のホームページアドレス http://www.olympic.org/ の最後が .com に変わりました。

911ネタ。ブラックユーモア。笑えないが傑作。

 ニューヨーク。2031年。父親が幼い息子を連れ、世界貿易センタービルの跡地にできた慰霊碑を訪ねる。息子は父親に尋ねる。

――パパ、これはなに?

――これはツインタワーの慰霊碑だよ。
――パパ、ツインタワーってなに?

――2つの高層ビルで、2001年にアラブ人が壊すまではここにあったんだ。

――パパ、アラブ人てだれ?

軍隊ネタ。

 落下傘部隊の若い新兵が、初めてのパラシュートによる降下を前に、隊長に歩み寄った。

――同志隊長どの! 質問させていただきます! もしパラシュートが開かなかったらどうすればよろしいのですか?

――メインパラシュートがもし開かなければ、予備パラシュートを開きたまえ。

――ではもし予備パラシュートが開かなかったら?

――そのときは私のところへ来たまえ。新しい一式を支給する。

 ロシアの人々が小話好きなのは開高健さんのエッセイでチラと読んだような。こういう風刺の効いたネタは無人島マンガコレクターであった星新一さんが読んだら大笑いしたことでしょうに。ネタ的に重なるのもあるし。

 開高さんエッセイに出てて覚えているのはこんなやつ。

あるBarで呑み助たちが力自慢をした。レモンを絞って、どれだけレモン汁を絞れるか、というルール。
我こそはという腕自慢たちがこれでもかと絞りきったレモンかすを、ヨボヨボじーさんが、ひょいと摘み上げて、きゅっと絞るとアラ不思議、じゃぁじゃぁ出てるわ出るわ、このじーさんこそが一番だ。



  客「じーさん、あんた、ただもんじゃねぇな、何やってるんだい」



  じーさん『むかし税務署員をやっとっての。今は引退しとるがの』



 最後に。こうしたアネクドート読んできて、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を思い出しました。カナーリ笑えたアネクドートをひとつ。ある女教師と女生徒との会話です。


先生 「人間の器官には、ある条件の下では6倍にも膨張するものがあります。それは、なんという名称の器官で、また、その条件とはいかなるものでしょう? はい、あなた答えて」



生徒A 『い、いやらしい。そんなHな質問には答えられません』



先生 「………、ではBさん答えて」



生徒B 『はい、それは目の虹彩です。暗いところから明るいところへ出ると膨張します』



先生 「Bさん、よくできました。そしてAさん、あなたに二つのことを忠告します。一つ目はちゃんと予習しておくこと。二つ目は、そんな理解だと、将来きっと後悔することになるわよ」

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