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寿司とマヨネーズ(水月マヨ)

いわゆる寿マの単行本。一時期ROMだったが、書籍化されていたとは。
「寿マ」といってももう通じないだろうな。

ROMだったときも、読み終わった今もそうだが、感想はムリ。あまりに強くて痛すぎるから…これは、俗に言うSMカップルの物語。サディストとマゾヒストとして出会い、ご主人様と奴隷をいう大人のゲームを、このうえもなくマジメに貫き通したお話。

『ごっこ』なら誰でもできる。

けれど、続けることは非常に難しい。離れた性愛を垣間見るつもりで読んでいたのだが、ふと自問する『彼女のように、ひたむきに尽す[尽し続ける]ということができるのだろうか?…それも、ただ好きなんだというだけで』。

1997年2月20日の日記より引用する。ここに凝縮されている。

 すでにご主人様に差し上げた人生。こんなことをうだうだ考えていると、「おまえをどうしようと俺の自由なんだろう?」と言われるような気がする。勝手に作り上げた幸せの幻想にとらわれているのは、結局私が自我を捨てきれていないということか。大好きなご主人様、私はこの方に愛されて可愛がられたい。その方法が一般的な愛し方とは違うSMという性癖であって、根底に流れるものは同じなのかと思っていたけど、どうなんだろう。  せめて願うのは、ゴミのように捨てられる前に、私はご主人様に踏みつぶされて粉々に壊れてしまいたいということだ。 (P.104)

ふーんと読んできて、『エピローグ』があることに気づいた。いわゆる後日譚があること知らなかった。ほんの十頁のエピローグに泣いた…出来過ぎな話かもしれんが、もう涙、なみだ…そんなことがあったなんて。
サイトからはうかがい知れぬ良話ですな。

…というわけで往時を知っている方、今すぐamazonへGO! (^-^

最後に。読むキッカケをくれて、ありがとうございます>kobaさん
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