タイガーウッズの育て方
「トレーニング・ア・タイガー(アール・ウッズ)」を読んだ。著者アール・ウッズは、タイガー・ウッズの父親。私はゴルフやらないので、教育本として読んだ。
教育に対する彼の考え方は、私と同じであることに気づいてから、確認のつもりで読み進めることになった。あぁ、同じだな~と感じたところを抜粋する。
愛する気持ちは、常に言葉や態度で伝える。「以心伝心」は、少なくとも私にとっては、ありえない。子どもの年齢に関係なく、真面目に応えるべきだ。おかしいところは理由も含めて指摘する。その一方で、自分のおかしいところはいつでも指摘してかまわない、自分が間違うこともあるだろうから、ということも、予め伝えておく。子どもが最初にコミュニケートする相手は、親だ。その親である私が適当な態度で接しているならば、子は、「コミュニケートはいいかげんな態度でもよい」と思うだろう。
また、私は、子どもを安心させなければならない。子どもにとっては、毎日が冒険だ。知らないことばかりだ。そんな子どもに「安らいでいられる場所」を供さなければならない。それは「イエ」という建造物だけじゃないかもしれない。私は、自分の時間をできるだけ子どものために使おう。会話であれ、遊びであれ。そのうちウザがられるだろうが、子どもが自発的に距離をおかない限り、なるべくつきあってあげようと思う。困ったことがあったら相談できる相手であると信用してもらうために、今からたくさん話し合っておこう。
「安らいでいられる場所」のためには、妻との関係も重要だ。父母がケンカしてたら、その理由はなんであれ、子どもは安心できないだろう。私は、自分が子どもだった頃、両親が喧嘩してた夜を思い出す。もしリコンしたらどうなっちゃうんだろうという不安と、どうとでもなれという気持ちに押し潰されそうになりながら、自分がどうしようもなく無力な存在であることを思い知らされたものだ。妻とは今まで以上にいい関係でいなくちゃ。
これは、ゴルフだけでなく、何かを手に入れようと努力しているならば、常に起きうることだ。
「達人のサイエンス」にも同じことが書いてある。簡単に手に入るようなものは、たいしたものじゃない。努力を積み重ねていって、ようやくあるところへ到達する。けれどもそこはゴールじゃない。一つのの段階だ。そこからまた努力を積み重ねていって… この場合、「努力の積み重ね」そのものを楽しめるか否かにかかっている。
タイガーは、上達の秘訣を尋ねられると、「1に練習、2に練習、3に練習。ウォーッ!!」といったそうだが、この大切な「人生の秘訣」を知っているのと知らないのとでは、まるきり違った人生となっていただろう。私はどうやってそれを伝えることができるだろうか?
ここ、ゴルフの話だけれど、仕事であれ、学業であれ、なんにでも通じるキモですな。目標のない努力は無意味であり、目標は具体的であればあるほどよい。最終目的があり、そこに到るまでのプロセスや成果物を具体的に思い描いて(必要とあらば書き出して)、そいつに向かって「スケジューリング→実行→軌道修正」を繰り返す。
仕事の必要上、私はある資格を取得するための勉強をしている。子どもはそれをじっと見ている。子どもがもう少し大きくなって、「べんきょう」というものをするようになったら、きっと私に訊いてくるだろう…「どうして勉強するの?」って。そのときには、ここで書いた文章を思い出さなきゃ。目的達成のための、努力する習慣と方法を身に付けるためだよ、って…も少しやさしく説明できるようにならないとな(w。
著者アール・ウッズの母親の口ぐせを引用する。シンプルで、真実だ。
最後に、チョトだけゴルフの話。日本ゴルフ協会のジュニア会員は7歳以上で、ゴルフ場や練習場も大半は「危険回避」を理由に子どもの入場を禁止していることを付け加えておきましょう。
この本はメルマガ「一日一冊:人生の智恵日記」で紹介されて手にとりました。良い本を紹介してくださり、感謝しています。ありがとうございます > japantnさん
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コメント
奥の深いサイトですね。探検してみます。
投稿: japantn | 2004.02.24 01:06
japantnさん、コメントありがとうございます。
一日一冊メルマガは毎日楽しみにしています。
weblogは始めたばかりなので、長い目で見てやってくださいませ。
投稿: Dain | 2004.02.24 09:13