萌えるチボー家の人々3
3.父と娘
第4巻「美しい季節 II」です、前回(親子丼)の続き。ダニエルのとーちゃん、ジェローム。筋金入りの助平なんだけど、ひょんなことから捨てたリネットを救い出そうとする。キャバクラ(っつーか娼家)から身請けし、田舎へ帰そうとする。あんだけさんざんなことやっときながら、この一事でもってこう考える。
「よい人間」は無意識にスカートのホックを外そうとはしないと思われ(w
別れのシーンはせつない。あんだけ慰みにされ、捨てられ、後に「許してくれ」といけしゃーしゃーと迫られ、許した男から去るとき。それでも女は健気だ。息子にまで迫られたのにな(w
おっと、これは書いてなかったな。リネットは、そもそもメイドとして雇われて、お手つきにされた一人です。萌えるというよりも、せつないな、ここは。
ジェロームとリネットが父と娘「もどき」だとしても、この後のクララとイルシュは本当の父と娘。自分の情欲をコントロールできなくなったとき、人間はかくもあさましく、おそろしい行動が取れるんだなぁ…しみじみ。
ちょっと説明すると、この物語の主人公、アントワーヌ・チボーの彼女ラシェルの昔の情夫がイルシュ、その娘がクララ。
悲しいのは、クララに婚約者ができたとき、これまでと異なり全力で父を拒もうとする態度。あたりまえじゃん、と思うのだが、その行動は正常じゃない。
結局、近親相姦から逃れるためには、結婚ではなく、死を必要としたところがクララの悲劇。それにつきあったのが婚約者だった… ここも「死とセックス」あり。
…スマソ、紹介してて思うが、萌えないねぇ、哀しいねぇ。
一気にここまで書いたが、チョト休憩。誰か読んでるのかなぁ。反響ありそうなら、4と5を書きます。
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