萌えるチボー家の人々1
みんな、だまされているヨ!! これは萌える小説なんだYO!!
「チボー家の人々」という長編小説がある。ノーベル文学賞を受賞したぐらいだから、文学の薫り高い逸品扱いされているけれど、みんな、勘違いしてるよ、これは「萌える」小説ナリ。
いまから萌える要素を考察していくけれど、チョト長くなるかも。
底本は、白水uブックス「チボー家の人々」1~13巻。
ネタバレ全開&毒電波受信しまくっているから、これからチボー家を読もうかなと思っている人は以下の文章を読まないように。
あるいは「黄色い本」(高野文子)とか「チボー家のジャック」を読んで、なんだか憧れのようなものを抱いている人も、以下を読まないことをオススメしときます。
萌えサマリー
1.少年x少年
2.親子丼
3.父と娘
4.妹、しかも友達の妹
5.妹、しかも血縁関係なし、さらにメイドさんの娘でもある
1.少年x少年
第1巻、サブタイトル「灰色のノート」の話。「灰色のノート」をめぐる話なんだけど、要は交換日記。ちょっと引用するね。
こんな感じ~。もうすぐ14歳になる少年と少年の日記です。熱いです、無敵です、純粋です。男女の恋愛よりも、もっと純な感じがします。だって、♂♀だと、マイルストーンとでも言い換えることが出来るからな(w
少年はジャック・チボー。意思力の強い、感情主義でドリー夢がちょっと入ってる、チボー家の一人。童貞。
もう一人はダニエル・フォンタナン。頭もよくって、オトコマエ。詩が好きな一見ロマンチスト。童貞。
…とまぁ、他人が読んだらこっ恥ずかしい内容を、センセイの目を盗んでは帳面につけていたワケね。まぁ、同性同士なんて、思春期にかかる「はしか」のようなもので、程度の多少はあれ、誰しも経験したことがあるんじゃないかと言ってみるテスト。でもね、本人同士は大マジメなんですよ、二人っきりで暮らしたいとか、二人で旅行に行きたいとか、できもしないことを熱っぽく語り合っては、ウルウルしてる。きょうび、ボーイズ・ラブ系のどこも採りあげないような設定。
風向きが変わるのは、「灰色のノート」がセンセイにバレるところから。ジャックの恐ろしいほどの走り書きを引用する。
家庭から、学校から一直線に脱出するジャック。とまどいながらも(このままだとジャックが暴走する)と心配しながらついていくダニエル。二人の逃避行が始まります。パリからマルセーユまで。マルセーユからアルジェリアへ行こうとします。ハァハァする箇所はここ。二人で宿に泊まるところ。
しかし、しょせん都会っ子の家出、金も尽き、アルジェリアへ密航する方策もないまま、何日もしないうちに捕まって連れ戻されます。途中、見知らぬ女性の手引きでダニエルだけ童貞卒業するイベントつき。スカートの中を知ってから、ダニエルのジャックへの友情はみるみるうちに色あせてゆく… 現金なものよのぉ。まぁ正しいけど。
後産な話として、二人は馬が死ぬところに遭遇します。直前がダニエルの童貞喪失なことを思い出すと、まさに「死とセックス」。このテーマは繰り返しでてきます。
駆け足でしたが、「灰色のノート」転じて「少年x少年の交換日記」の紹介でした。BL(Boys Love)な人が読んだらハァハァするかもな。
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