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「嫁さんとセックスができなくて泣いた」わたしを変えた2冊

 「嫁さんとセックスができなくて泣いた 」を読んで泣いた。子どもができて夫婦生活が疎遠になって、「もうそういう目では見れない」と宣言される話。

 おまえは俺か。

 十年前、同じ涙を流したことがあった。他人事とは思えない。なので、試行錯誤の渦中でわたしが出会った2冊を紹介する。参考になるかどうか分からない。だが、わたしが変わるきっかけをくれたのは間違いない。どうか、同じ涙を流した目に触れますように。

 結論からいうと、本は役に立たない。メンタルなやつ、テクニカルなやつ、いろいろ読んだ。スキンシップはこうしろとかムードはこうやってとか、あまり参考にならない。

 しかし、そこに何を見つけてどう動くかが肝だ。「答えみたいなもの」なら本にもネットにもたくさんある。だが、そこから何を選んで実行することこそが、「答え」だ。そういう「もがき」の中で、自分に引っかかるものを探していたんだと思う。変わっていく関係のなか、どうありたいのだと。

 自分を救い出す片言は、『スローセックス実践入門』の中にあった。これだ→「いったん射精を忘れろ」。つまり、「目的=射精」をいったん念頭から外し、そのバイアスから生じる様々な「○○すべし」をやめろという。ひたすら尽くすことで、相手の快楽を引き出すことだけを考えろという姿勢だ。紹介される様々な性技は、巷に数多の類似本とほとんど変わらないものの、全ては彼女のためという筋が一本通っており、そこが頭一つ抜きん出ている。

 初めてベッドに誘ったときよりも難度が高くなっている。「誕生日プレゼントにディズニー宿泊ツアー」を用意したのは分かる。似たようなイベント系のお誘いはわたしもしたから、そして撃沈したから。

 だから、ハレではなく日常なし崩し方式にした。とはいっても、あくまで「射精を忘れろ」なので、妻の疲れを癒すのが目的で、マッサージに精を出した。我流だったのを体系立てて学び、専用のローションを使うようにした。教本はいろいろ試したが、『ふたりのLOVEマッサージ』が一番合っていた(お勧めあったら教えてほしい)。妻の体で、一番触ったのは足裏である。日常的に触っているのも足裏である。性的云々というより、ふれあう口実を探していたのだろう。

 くりかえす。本そのものは役に立たぬ。本はきっかけにすぎない。けれども、会話やふれあいの口実として、なによりも自分を変える言葉を探してもがく場所として使えばいい。わたしの場合は本だったが、カウンセリングもありかも。いま調べたら、マンガで分かる心療内科・精神科in渋谷 第54回「セックスレスの治療法」というのを見つけた。似たような方針なので驚いたが、これも「答えみたいなもの」であり、「答え」にするためにはアクションが必要なのだと思う。

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