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【PMP試験対策】 プロジェクトマネジメント・フレームワーク(その6)

 【PMP試験対策】は、PMBOK4版をベースに、PMP試験の傾向と対策をまとめるシリーズ。

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 プロジェクトマネジメント・フレームワークの続き。組織のプロセス資産、教訓について。

 組織のプロセス資産について。組織のプロセス資産とは、プロジェクトの成功に寄与する知的情報のこと。公式、非公式を問わず、標準、方針、計画書、手順書、ガイドラインなどがある。後に説明する「教訓」も含まれていることに注意。大きく2つのカテゴリーに分かれている。

  1. プロセスと手順 : 作業指示書、パフォーマンス測定基準、受入基準、要求事項、テンプレート、変更管理手順、承認・許可証の発行手続き
  2. 企業の知識ベース : プロジェクト・ファイル、過去の情報や教訓、課題と欠陥のマネジメントデータベース、財務データベース
 教訓について。教訓とは、プロジェクトの途中や終わったときに、「ああすりゃよかった」「こうしなきゃよかった」そして、「もしもう一度やれるんなら、こうする」を集めたもの。よかったもの、悪かったものを含め、プロジェクトを実施する過程で学んだこと。プロジェクトのあらゆる局面で識別され記録される。少なくともプロジェクト終結プロセスにおいて文書化される。例として「見積もりと実績の差異の原因」「選んだ是正処置の根拠」が挙げられる。

 Rita本は挑発する、「なぜ、プロジェクトは失敗するのか?しかも、同じような失敗ばかりを?」。答えは、教訓が生かされていないから。具体的に言うと、教訓を識別し、記録し、文書化し、次のプロジェクトに向けて共有していないから。プロジェクトが軌道に乗れば、そのプロジェクトからの教訓をアウトプットとしてとりまとめる必要がある――パッと見正しいように見えるが、ウソだ。プロジェクトを始めるときに、これまでの組織の資産としての教訓をインプットする必要があるんだ。

 うーん、わたしの場合、そういう情報は「デリケートなもの」として扱われている。単にわたしが一兵卒だからという立場もあるが、部分的・断片的にしか共有されていないようだ。失敗プロジェクトは名ばかりメジャーで地獄谷の代名詞として扱われるが、「なぜ失敗したのか?」は明かされない。コストとタイムと品質の抽象論が掛け合うだけ。

 いっぽう、内規や規定や定型文書はたくさん転がっている(そういうのを集めるのが好きな会社なのだ)。しかし、「どうやったらうまくいったか/いかなかったか」は無い。個人に蓄積された know how や know who に依存しており、プロジェクトにロックインされた状態で人も教訓も澱むことになる。PMBOKの掛け声は社内で聞くようになったが、その展開のためには、(個人に試験を受けさせるだけでなく)組織としての取り組みが必要であることが分かっているのかなあ。

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PMBOK4日本語 【PMP試験対策】シリーズについて。

 ベースは、PMBOKガイド4版と、"PMP Exam Prep"、通称Rita本の2本立て。PMBOKガイドを傍らに一連のエントリを「読むだけで合格する」ようなシリーズにするつもりだ。過去の記事は、以下のリンク先が入り口となっている。PMBOKガイドの古い版が元となっているが、「PMIイズム」「PM的思考」は学べる。ぜひ参照してほしい。

   【PMP試験対策】 PMBOK2000版
   【PMP試験対策】 PMBOK3版

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コメント

http://www.lib.ibaraki.ac.jp/100/
この記事とは関係ないのですが、こんなものを見つけました。是非ご吟味ください。もうご存知でしたら無視していただいて結構でございます。

投稿: yasuchan | 2010.02.08 16:52

>>yasuchanさん

「教養教育のための100冊」ですか、初めて知りました。教えていただき、ありがとうございます。100冊シリーズに組み込んでみますね。

大学教師が新入生にすすめる100冊
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2009/05/100-38e2.html

投稿: Dain | 2010.02.09 00:32

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