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悪用厳禁「洗脳力」は自己限定で

洗脳力 あらゆる成功本にトドメを刺すスゴ本。3章まで読めば、ほとんどの自己啓発本は無用。さらに4章では、より高次の「夢」を実現する方法まで紹介されている。6章は悪用厳禁、他者を支配下におくやり方がある。要するに、自分(や他人)を洗脳する方法が書いてある。

  自分を洗脳 → (自分の)成功に向かって自分を注ぎ込み、実現させる
  他人を洗脳 → (高次の)夢に向かって他人を巻き込み、思い通りにする

 だから、自分だけの成功の実現のために、他人を利用することができてしまうため、前者は詳しく、後者はぼかして書いている。

 amazon評に「ノウハウが分かりにくい」とあるが、6章のことだろう。むべなるかな、「わざと」そうしていることに気づけよと。手取り足取り説明すると、誰でも悪用できる強力な催眠術のようなものだから。コトの重大性を理解できないような輩には、最初からお断り、というやつ。著者のblog[ドクター苫米地ブログ]でセミナー参加を募っているが、悪用を回避するため、応募者を選考している。

 わたしが実行できるのは3章までなので、このエントリでもそのレベルにとどめる。また、本書のやり方を引用するのではなく、読みながら思い出した「わたしの遊び」を紹介する。本書の紹介はamazonへどうぞ。

 これは自分の頭を使った遊びで、わたしは子どもの頃(10代半ば~)から楽しんでた。一言でいうと、「偽の記憶で脳をオーバーライドして、好きなときに体感する」こと。

■ 遊び1 : 好きな女の子のことを考える

 「妄想力」を鍛える。女の子と二人きりになったとき、「『選択肢』が出ればいいのに」などと不埒なこと考えている奴にオススメ。

 脳内彼女と会話したりセックスしたり、といった生半可なレベルではない。全精力をもって、脳内で彼女を「再現」する。ありありと、リアルな「彼女」を頭ン中で作り上げる(彼女は二次元不可)。

 たとえば、彼女の髪の手触りを、一本一本のレベルで触感する。それも、コンディショナーと整髪料とボディソープとデオドラントと体臭(生理中ならその臭いも)を感じ取れ。気合だ!気合だ!気合だ!音、彼女の声の調子、部屋の中で会話しているなら、その響き具合も、衣擦れはもちろん、心音や血管を流れるゴーという音まで創造(想像)する。呼気も体熱も気配もエーテルも全部おれのもの。

 つぎに、脳内彼女を全力でもって愛する。どうやって誘ってどうやってオトすかを完璧にシミュレートする(そこへ至る会話全部を再生する)。時間がかかる場合は早送りする(このとき、決してはしょらないこと)。どうやって触れ、触るのかを徹底的に考える。そのとき自分は何てしゃべるのか(彼女は何と応えるのか)も作り出す。

 ひととおりヤったら、それを「記憶」する。脳内でつくりだしたものでも、いったん「記憶」すれば、いつでも再現可能。そのイメージを呼び出すことで、どうしたらそのイメージに近づけるか、無意識に選択できるようになる。彼女にかかわるイベント時には、そのイメージに近くなるような「選択」を自動的にするようになる

 ヘンタイじみているけれど、これは立派な変態行為。だから全ては脳内に収め、全力で気取られないようにしてた。「それ」に一日中淫することは可能だが、それこそ冒涜になるので、必死になってガマンしてた(脳内なのにw)。慣れてくると、脳内彼女をオカズにして出来る(手も触れることなく)。オナニストの大会があるなら、あのころのわたしは、きっと金オナニストになっていたはず。

 臭う話はおいといて、ここからが重要。脳内イメージを、現実の何かにリンクさせる。例えば、勉強なら問題集○ページの最後に脳内彼女を「貼り付ける」。あるいは一緒に勉強するイメージを想起する。すると、その「問題集」そのものが強力な引力を持つようになる。○ページ目に達すると快感に近い感覚を覚える。おかしなことに、マスターベーションやセックスなら下半身からの快楽であるが、このイメージングによる快感は完全に「頭ん中」で発生している。特に困難なことに対処する「ごほうび」として、脳内イメージはよく使った。

■ 遊び2 : 自分を上から見る

 「妄想力」がある程度鍛えられたら、今度は、自分を上から見る。最初は、斜め後ろから立った位置で、自分の後頭部をありありと見る。このとき、周りの状況(自分がいる部屋、場所、人、物)もしっかりと「見る」。

 つぎに、その「視点」を上に引き上げる。数メートル上から自分を「見下ろす」。後頭部が小さくなったはずだし、周囲もより「見える」ようになっている。このとき見回してはいけない、あくまで自分を中心にする

 さらに視点を上げる。自分が部屋にいるなら、部屋そのもの、建物そのものをありありと想像する(もはや自分は見えない)。「あのへんにいるな」とあたりをつけて「見る」。

 もっと上へ上へ。建物から街路から地区へと引き上げる。「鳥の目」になっているはず。区域から河川、平野部、山脈、そして海…と、集中力を切らさないようにどんどん上げる―― 「自分」に戻ったら、おしまい、という遊び。

 この「遊び」で面白いのは、行ってくるとリアルの自分の悩みが完全にどうでもよくなる。いや、現実逃避そのまんまかもしれないけれど、「戻って」きたときには、ちゃんと解決策を手にしている。メタな視点から自分を見ると、「なーんだ」と気づく(←これが解決策)。

 最近では Google Earth があるので、イメージしやすくなっている。「鳥の目」までがかなり難しく、ヤマはそこだろう。これをやると、意識が広がったような感覚になる。頭が大きくなったというか、知覚が伸びきったような状態になる。遠くにあるモノに「手が届く」ような、「匂いがわかる」ような感覚になる。自分が巨きく重くなったような気がする。あくまで「気のせい」でしかないのに、ふだんと違った視点・視線で遠いところや気づかない点までよく「見える」ようになる。

 ―― こうした「遊び」は、ひとつ間違えるとダメになってしまってたかもしれない(もうダメになっているという説もあり)。それでも道具を使わず数分でできるトリップ(?)は止められなかった。

 本書によると、これはわたしだけの「遊び」ではなく、洗脳テクニックのひとつとして紹介されている。オーバーライドする相手が自分か他人かの違いなだけ。そして、わたしのような卑俗な例ではなく、もっと高次元の「夢」を実現する方法がある。

 正直なところ、4章以降の高次な夢の実現が、わたしにできるかどうか分からない。かなり深いことを易しく書いているため、考えるのを止めてトンデモと断ずることはカンタンだ。だが、少なくとも3章までは実証済みなので、おそらくアタリなんだろう。6章は実地で試してみる。「大周天」、「Rの揺らぎ」、「フレーム中断」による空間コントロールは、わたし自身ヤられたことがあるので有効かと。

 最後に、読み返すわたしのためのメモ。本書の本質を一言で引用すると、「将来幸せになれる人は、現在も幸せである」──この言葉に実感を持てる限り、再読しなくてもいい。

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コメント

はじめまして。僕も洗脳力読みました。
視点を引き上げることを「ディタッチメント」と言ったり
もするらしいです。
「私は」という一人称の世界だけで物事を見るのではなく、
他人を巻き込んで「我々は」と定義してみたり、
自分自身をまるで他人のように「彼は」と定義してみたり
することによって、より冷静に外部を把握する、
といった感じでしょうか。

投稿: | 2007.05.23 11:20

はじめまして。Sと申します。
「カラ兄」の帯からこのサイトを知って以来、いつも楽しく拝見
しています。今回の記事があまりにも面白かったので思わずコメントさせて
いただきました。

>ヘンタイじみているけれど、これは立派な変態行為。
↑爆笑しました。

「洗脳力」面白そうですね。私も読んでみます!

あと、コメントさせていただいた機会に(?)
Dainさんに質問させていただきたいのですが、
以前の記事
・「ジャック・ケッチャムが好きだ」なんていうやつは頭がイカれてる
の中で、

>一冊を読むのは1時間もあれば十分だが・・・

と書かれていますが、私にはとても一冊を1時間で読むのは
無理です(笑)。
私も本が好きで沢山読みたいという意欲はあるのですが、
速く読むのは苦手なようです(内容にもよりますが、
30分で文庫本50ページぐらいでしょうか)。
巷の速読法も色々試してみたのですが、どれもしっくりこない
感じで直ぐに諦めてしまいます。そんな私が最近行き着いた結論は

「地道に多読しかないのかなぁ・・・」

ですが、何か読書の秘訣みたいなものはありますか?
差し支え無ければ是非教えていただきたいのですが…(関係無い話ですみません…)

投稿: S | 2007.05.23 22:22

>> 名無しさん(2007.05.23 11:20)

「私は」に縛られるとカワイソウな人生になりますね。
自分をつきはなして見るのは、このエントリの「遊び2」で身につけました。
本書では例が挙げられていましたが、著者自身の体験があればなーと。


>> S さん

わたしが読む本を選ぶときに心がけていることは、以下にあります。
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/08/post_9e69.html

わたしが本を読むときに心がけていることは、以下にあります。
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/08/post_bb15.html

どちらも長文ですが、Sさんのお役に立てれば嬉しいです。

投稿: Dain | 2007.05.24 03:33

回答ありがとうございます。
私の質問に対する回答は既に書かれていたのですね…
よく読まずに質問してしまい申し訳ございませんでした。
紹介いただいたエントリを早速読んで参考にさせて
いただきたいと思います!

投稿: S | 2007.05.24 23:51

「好きな女の子のことを考える」はアメリカインディアンの完全に
想像のみでオナニーする方法と同じですね。

目的は確か、自分の目標を達成させる為の訓練だったような。
それでこう言う系統の技術は結構、多数の民族が持っているみたい。

紹介されている本は読んでないんですが、たまに読むビジネス系の
自己啓発系の本にもよく「悪用しないように云々…」って書いてます
が洗脳方法が判れば、逆に洗脳解除の糸口にもなるのでそういう
内容も書いて欲しいなあと、いつも思います。

投稿: STしん | 2007.05.29 09:02

>> STしん さん

アメリカインディアンにもあったんですか!? 勉強になります。多数の民族が持っている技術ということは、別に目新しいものでもない「実証済」のやつなのですね。

わたしが、自分だけで大発見したかのように思っていましたが、歴史あるものとは… 面白いですね。

投稿: Dain | 2007.05.31 01:16

初めまして。
とても興味深く拝見しました。ありがとうございます
ところで、質問があるのですが、好きな女の子のことを考える のところで、モデルにする女の子は実際の恋人だったんですか?
片思いの子もいましたか?
また、その場合、妄想後なにか進展はありましたか??
恋愛成就で似たメソッドを見たことがあったので、気になってしまいました!

投稿: あき | 2015.07.05 19:11

>>あきさん

コメントありがとうございます、もちろんモデルはいましたよ。でも、ホントの恋は片想いだから、叶いませんでしたけれどorz

投稿: Dain | 2015.07.07 23:16

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