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実践しなきゃ、意味がない「アイディアのつくり方」

アイディアのつくり方 自分への戒めとして書く。優れた方法は、マネして→習慣化→血肉化してこそ意味がある。付せん貼ってブックマークして終わりなら、読まなかったことと同義。「いま」「すぐ」動かなければ、タタミの水練以下。JUST DO IT

 「一時間で読めて一生役立つアイディアの作り方」という惹句どおり、確かにシンプルで強力な方法だ。しかし、こいつを愚直に実践していくことはかなりの努力を要する。そのエッセンスはこうだ――

  1. アイディアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
  2. アイディアの作成は、車の製造工程と同じように、一定の流れ作業の過程であり、習得したり制御したりできる操作技術によってはたらく←「技術」なんだから鍛錬によって身につくことがポイント
  3. 既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性を見つけ出す才能に依存するところが大きい
  4. アイディアの作成は、次の五つの段階を経る。どれも飛ばすことも省略することもできないし、必ずこの順番になる←これ重要
    • 第一段階 : 資料集め―― 当面の課題のための特殊知識と、一般的知識の貯蔵から生まれ出る知識
    • 第二段階 : 第一段階で得た資料に手を加える(←わたしにとっては、ここが最重要)
    • 第三段階 : 孵化段階。意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる
    • 第四段階 : アイディアの実際上の誕生(ユーレカ!分かった!)
    • 第五段階 : 現実の有用性に合致させるために最終的にアイディアを具体化し、展開させる
  5. 「言葉」それ自体がアイディアであることを忘れがち。言葉は人事不省に陥っているアイディアであり、言葉(セマンティックス)をマスターすることでアイディアは息を吹き返す

 わたしにとって、耳に痛いのは第二段階。情報を集めることは好きなんだが、それだけで満足してしまっている。集めた情報を吟味して、新たな組み合わせや関係を見出すための試行錯誤をやってない。あたかも、情報は集めておくだけで勝手に発酵するものだと思い込んでいるきらいがある。

 しかし、この蔑ろにされがちな第二段階こそ、わたしにとって重要なタスクであり、筆者によると、心の触角とでもいうべきもので一つ一つ触ってみるのだという。そして、一つの事実を取り上げて、それをあっちに向けてみたりこっちに向けてみたり、違った光のもとで眺めたり、二つの事実を一緒に並べてみたりすることで、「関係」を探す。カードに書き出し、カードを並べる手法が紹介されているが、今ならマインドマップやね。

 一時間どころか30分で読めるにもかかわらず、今まで読んできた全てのIDEA HACK を思い出す。言い換えると、全ての発想法のネタ元であり、こいつをタネにわたしですら一冊モノにできそう── そんな気にもさせてくれる。

 人生を変える一冊、ただし、実行すれば。言うは易く、JUST DO IT

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コメント

この本は最近、就職祝いとしてプレゼントしました。
いままで、考えつかなかったのですが書籍はプレゼントによいですね。布教ができますし、なんとなくネクタイや消耗品より喜ばれそうです。合計二冊プレゼントしたのですが、もう一冊は『反社会学講座』だったりします。

もう一人には『自分の中に毒を持て』『菜根譚』。なんか、いままでのプレゼントの中で色々考えながら楽しくプレゼントを選べました。

投稿: ichihaku | 2007.04.25 09:55

>> ichihaku さん

「反社会学講座」とセットですか… それはユニークな組み合わせですね。うーん、わたしが就職祝いに贈りたいといえば、「道は開ける」か「箱」、あるいは「7つの習慣」といった自己啓発モノになりそうです。

投稿: Dain | 2007.04.27 00:37

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