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「薔薇のマリア」でティルトウェイトを思い出す

薔薇のマリア 嫁さんが「あンた向けの結構面白い小説」と評したのと、「かさぶた。」さんの [ウィザードリィ小説を継ぐライトノベル『薔薇のマリア』] で紹介されているので、つい読んでしまう→な、なつかしい…

 表紙の絵柄にコゲどんぼを疑いつつ、「主人公はマリアローズっていうんだぁ、カワイイ子だなー」と"萌え"を期待しながら読み始め、のっけから大ダメージを食らう。絶対狙ってやってるって!

 主人公は非力、剣士ではあるが体格と体力と膂力は劣る。テクニックは普通。すばしっこさと飛び道具が得手とはいえ、およそ剣と魔法のラノベで最弱のポジションに位置する。

 そんなマリアがパーティの一員としてダンジョンに潜る。仲間やイベントを通じたビルドゥングスロマンといえば聞こえがいいが、わたしはWiz小説として堪能させていただいた。Wizardry だけではなく、ブラック・オニキスやシャイニング&ザ・ダクネスをどんどん思い出して、まるでゲームそのものをなぞっているかのような気分を味わった。

 ラスボスなんて放っておいて、ムラマサブレードを求めてグレーターデーモン狩をしたことや、落とし穴に落ちたときは、あわてず動かず、新しい方眼紙を用意して~なんて、イマドキのゲーマーは知らんやろね(今なら『世界樹の迷宮』かの。やりてぇぇぇ、けど売ってねぇぇぇ)。

 激しくうなづいたところはここ↓

 アンダーグラウンドにおけるカタリの常套手段は、方向感覚や距離感や直感にたよるやり方だ。要するに、そのへんを適当に歩き回っているうちに、何となく全体の構造やら広さやら現在位置やらがわかってきて、たぶんあれはあっち方面にあるだろうとか、それはこっちだろうとか、だいたい予想がつくようになるわけだ

 そうそう、練度が上がるほど、そのダンジョンを造った人のクセというか思考が分かってくる。初めての階なのに、なんとなく「こっちの方に行くとさらに潜れる」と分かってくる。後から見直すと、かなり最短に近いルートでたどっていることが分かる。その世界での自分のポジショニングを理解できるようになる。

 口で説明すると電波っぽいけれど、この小説はそいつをやろうとして、上手くいった例だろう。「かべのなかにいる!」や「イロイッカイズツ」にピンとキた方なら、ぜひ御賞味あれ。

 嫁さんによると、巻を追うごとに残酷で陰鬱になるから、それなりのカクゴが必要とのこと。わたしはひとまず『世界樹の迷宮』を探すこととしよう、もちろんパーティの名前は「クランZOO」で!

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コメント

細かいツッコミで申し分けないのですが、
コゲとんぼ→コゲどんぼ
ではないかと。

自分もWiz(PC88)、ブラック・オニキス世代なので「世界樹の迷宮」やりたいのですが、どこにも置いてませんねぇorz

「薔薇のマリア」も読んでみようかと思います。

投稿: 通りすがり | 2007.02.05 00:00

  > コゲとんぼ→コゲどんぼ

うがッ!
今のいままで、知りませんでしたっ(コゲたトンボだと思っておりました)
教えていただいて、ありがとうございます

「世界樹の迷宮」は、『良心的な』中古屋さんの探求になりつつあります…

投稿: Dain | 2007.02.05 00:26

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近所のTUTAYAにもヤマダ電機にも新宿のヨドバシにもなくて、アマゾるしかないかなあ??と思っていたところだったのですが、先日、寝坊つ... [続きを読む]

受信: 2007.02.06 17:36

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