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劇薬小説「闇の子供たち」

闇の子供たち あのcyclolith さんのオススメ[参照]なので、用心しぃしぃ読む。以前うかうかと読んで、トンでもない目に遭ったからね[劇薬度No.1]。で、「闇の子供たち」、途中まではうわー、ひえーとか言いながら読んでたけれど、ステレオタイプ・キャラクターが青年の主張をする後半に失速。ルポルタージュネタを誇張して小説の型に流し込んでいるので、書き手の底が割れてしまった。この方、小説家としてはアレですな。

 それでも劇薬指数は高い。読みどころはこのへん↓

  1. 8歳で売られた少女→売春宿→HIV感染→AIDS発症→ゴミ捨場に棄てられる→故郷へ→両親困惑&村八分→監禁&放置プレイ→蟻にたかられる(まだ生きている)→父親がガソリンかけて焼殺
  2. ドイツ夫婦が少年を買いにくる→お目当ての子はホルモン剤の打ちすぎ→全身から血を噴出して死亡→男衒「仕方ない、他の奴をあてがっておけ」→ドイツ夫婦「いやぁ、この子もカワイイね」とお持ち帰り
  3. 日本人母「息子の心臓病のドナーを待ってられない」→ブローカー「4,000万でいかがっすか」→とあるNGO「生きた子から心臓を移植することになるッ」→日本人母「ウチの息子に死ねというのですかッ」

 前半が凄まじく、とりあえず嫁さんには読ませられネェな、とオモタ。最近読んだ「赤ちゃんの値段」や「ベビービジネス」で華麗にスルーされている闇市場が、たとえフィクションの形でも、ありありと描かれているのがマル。ごいっしょに、劇薬No.1の「ペドファイル」とセットはいかがっすかぁ(amazon)―― って、普通人は止めたほうが吉。

 ただ後半、中学生の論理を振り回すNGO職員やマスゴミが出てくるが、いくらなんでも立派な大人がこんな貧相な発想はしないだろう→著者の経験値の限界をそこに見た。児童売春と臓器売買は「勇午」あたりで採りあげてくれないかなー、と微かに期待。

 ああ、でもこの世界、ちゃんと取材したら明らかに危ないな、とシロートでも分かる。こんどこそ殺されるだろう > 勇午(の中の人)

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コメント

もうすでに読まれてるかもしれませんが、梁石日は、『血と骨』が壮絶です。劇薬です。
感想↓
http://blog.lv99.com/?eid=615436

投稿: 米光 | 2007.01.22 10:33

こんばんは。「あの」付きで呼んで頂いて光栄です(笑。

 前半の目眩く虐待シーンの後に「中学生の主張」が挫折する様を読むとげんなりと言うか苛立ちますねー。ただ、読んでから時間が経ち、また、欧州で『ダーウィンの悪夢』公開→ナイルパーチ不買運動発生→原産国の貧困悪化とか見るにつれて、
「後半って迂闊な『中学生の主張』に対する教育的厭味なんじゃ?」
 と思うようにもなりました(時間を費やした事への正当化なのかもしれませんが…)。

ps:『ラブレターフロム彼方』読みました。「あの先生」の話、良かったです!普通なら監禁や緊縛で留まる所を、最後までやってしまう彼に背中がゾクゾクしました。本当に彼女が好きなんだなーと。その結果、やってる事が呂后と大して変わらないのが皮肉と言いますか。

投稿: cyclolith | 2007.01.23 00:36

>> 米光 さん

了解でッす!イッキに読ませていただきます
… ただ、劇薬指数は、「殺人鬼」(綾辻行人)あるいは、「殺戮の野獣館」(リチャード・レイモン)あたりのような気が …

「殺戮の野獣館」レビュー
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2005/08/post_c5a8.html


>> cyclolith さん

残虐の手管は予想してたものの、後半の「落差」のほうが想定外でした… とはいえ、楽しめました。良い本を教えていただき、ありがとうございます。

「あの先生」にゾクゾクするなんて、とんでもないですね(もちろんわたしは、ワクワクしましたよ、いつ食べるのかなーと)。紙数が足りないだけで、きっと最後は、キレイに喰らってオシマイなのだろうなぁ、と(骨はダシにして→粉末→ふりかけに)。

愛の究極の形は、跡形もなく食べて、一体化すること。「あの先生」の途中までの愛情表現(?)を見てて、そう思いました。

投稿: Dain | 2007.01.23 01:40

この記事も読んだ方がいいでしょう
http://www.newsclip.be/news/2008714_019686.html

投稿: abc | 2008.07.16 07:54

>> abc さん

読みました…
氷山一角なんですね…

投稿: Dain | 2008.07.17 00:48

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