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悪魔の詭弁術

詭弁論理学 「わたしと仕事、どっちが大事? はなぜ間違いか」の紹介エントリ[参照]でオススメいただいた詭弁本をいくつか。容易に悪用できるので、詳細はカンベンな。

 詭弁術の実例は、fj や 2ch でさんざ見てきたので今さら感もあるのだが、こうして体系的に見せられるとなかなか興味深い。このテのは昔も今も変わらないもんだなぁ…

 まず qinmu さんにオススメいただいた「詭弁論理学」は、よくまとまっている。ナントカの一つ覚えのように主張を繰り返す小児強弁型、相手=悪、だから、自分=正しいとする二分法、論点のすりかえ、主張のいいかえ、ドミノ理論(風が吹けば桶屋)と、誰でも一度は聞いたことがある詭弁術が紹介されている。強弁が強盗なら詭弁は詐欺だという主張にナットク。例は多少が古めかしいが、中身は全く現役だ、今夜もどこかの板で議論されているハズ…

 そういや、2ch の詭弁のガイドラインに詭弁の特徴15条があったので貼り付けておく。2ch とセガBBS が詭弁の応酬の練習場だったなぁ(ずいぶん遠い目)… 今はblogで旺盛だねッ

■ 詭弁の特徴十五条

  1. 事実に対して仮定を持ち出す
  2. ごくまれな反例をとりあげる
  3. 自分に有利な将来像を予想する
  4. 主観で決め付ける
  5. 資料を示さず自論が支持されていると思わせる
  6. 一見関係ありそうで関係ない話を始める
  7. 陰謀であると力説する
  8. 知能障害を起こす
  9. 自分の見解を述べずに人格批判をする
  10. ありえない解決策を図る
  11. レッテル貼りをする
  12. 決着した話を経緯を無視して蒸し返す
  13. 勝利宣言をする
  14. 細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
  15. 新しい概念が全て正しいのだとミスリードする

論理で人をだます法 もう一つ。cyclolith さんに教えていただいた「論理で人をだます法」は、邪悪だ。これは、相手を貶めるためのありとあらゆる口技が紹介されている。網羅性はピカイチで、使われたことも、使ったこともあるに違いない。

 相手の主張の是非なんか一切問題にしない。主張の力を貶め、相手の人格を攻撃し、的外れの例を持ち出してそれをこきおろし、聞き手の感情に訴え、単純な構図に押し込み、関係のない話題へもっていき、質問には質問を返し(カウンタークエスチョン)、論点をあいまいにするための手段が徹底的に実例つきで紹介されていて、まさに悪用厳禁。

 さらに、その実例がいちいちうなずけるのよ、わたしもよく使うから、その威力は知っている。書くと丸分かりだけど、話し言葉として上手に「使う」やり方は、本書が非常に参考になる。

■ 悪魔の詭弁術

  • みんなやってるよ── バンドワゴン・アピール
  • ご存知のとおり、この問題のそもそもの原因は… ── 決め付け
  • 逆に教えてくださいよ、ぜひ── 質問に質問を返す(カウンタークエスチョン)
  • 主張を証明できないなら、その主張は嘘だ
  • ぜったい対まちがいないよ── 憶測にすぎない話を、事実であるかのように話す
  • 言っていないことを言ったことにする、そしてそれを攻撃する── わら人形テク
  • 「すべて」と「一部」を混同し、一部でもってすべてとするテク(○○人はみんな△△だ!)
  • 質問のすりかえ、そしてすりかえた質問に答えるテクニック←悪用厳禁!

 特に最後のやつは、わかりやすい例を用いており、今すぐ使える詭弁テクだな。そして、もっと非道なのは、詭弁を見つける手段までは紹介してくれてても、それをなんとかして、切り返す・切り崩す・話を元に戻す方法はぜんぜん書いていないところ。つまり、相手をホンキで貶めようとするならば、ある種のテクニックを使えば、かなり容易だってこった。

 ご利用は計画的に。

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コメント

私が「詭弁論理学」を読んでいるのを見かけた上司の一言「おまえだけには読んで欲しくなかった」。この本を読んで意外と詭弁と知らず涼しい顔で詭弁を使っている人が多いことに気が付きました

投稿: akon | 2006.11.09 18:56

>質問のすりかえ、そしてすりかえた質問に答えるテクニック←悪用厳禁!
学会やシンポジウム、討論会でおなじみですね。

投稿: aoi | 2006.11.09 22:24

>> akon さん

 ぶわはははッ なるほど~akonさんがどんな風に見られているか分かる気がします
 詭弁と知らずに使っているのは、例えばわたしです
 このテの本を読むまで自覚してませんでした

>> aoi さん

 この手法は、書き言葉よりも話し言葉のほうが有効ですね
 書いたコトバですと、後から追跡できますから…

投稿: Dain | 2006.11.10 01:31

世の中の99%の男性は,「わたしと仕事、どっちが大事? 」が論理的に間違えであることが知りたいのではなくて,そういわれた場合に相手を落ち着かせる方法が知りたい,という事実を考えると,上記質問自体「質問のすりかえ、そしてすりかえた質問に答える」だという気が...

投稿: bondra | 2006.11.20 11:52

>> bondra さん

大 正 解 で す !

それだけスルドイ bondra さんだからお分かりかと存じますが、その正論を述べても質問者は理解すらできないでしょう(いわゆる火にガソリンをかけて消すようなものですね)
こんな場合は感情を考慮した対応が要りますよ、と「わたしと仕事…」で述べられています(具体的にこうしろ、とは書いてありません、感情の問題ですから)

投稿: Dain | 2006.11.21 00:33

こんばんは。どこでお知らせしようか迷いましたので、山形繋がりで此処にします。

 『誘惑される意志 -なぜ人は自滅的行動をとるのか-』がものすごい本でした。あらすじだけ書きますと、著者はまず、「人が目前の誘惑に負けがちで、それに対抗するのが大変な(合理的選択ができない)のは、それが進化の途上で獲得された性質だから」というのが実験で証明された、と述べます。そして、その行動様式を再現するモデルを提唱、それに拠れば旧来の行動学や神学やらで説明できなかった事共——その代表が自由意志——が合理的な物として理解できる!と。自由意志以外の細かい例としては、
・「人が構築主義的物言いを嫌う」
・「キャラ相手の恋愛が生き物相手のそれに比べて劣ると看做される」
・「根拠のないジンクスを信じ込む」
などなどなど。

 ここ数年で一番たくさん目から鱗が落ちた気がする、本当にすごい本でした。山形浩生氏が訳者解説で「著者にデネットかドーキンス並の文章力があったら、とっくにカルト古典になっていたはずなのに。」と言うのも首肯けました。未読でしたら是非是非。

投稿: cyclolith | 2007.01.23 06:10

>> cyclolith さん

 よっしゃー!読みます。「誘惑される意志」は知ってはいたけど手は出していませんでした。cyclolith さんの目からウロコが落ちるなら、わたしのは「目がぁ~目がぁ~」になるかもしれなく期待しつつ…

投稿: Dain | 2007.01.24 00:36

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