« ネタバレ禁止「我らが影の声」 | トップページ | 妹+ツンデレ+密室殺人「きみとぼくの壊れた世界」 »

この手法のご先祖様「妖魔の森の家」

 スッキリ明快な帰結なのに、こんなにも生臭く肌寒い読後感は最高ですな。ディクスン・カーの短編「妖魔の森の家」のラストでまで読んで、一瞬だけ「自分の脳が理解することを拒絶した」そのとき、脳みそが動いたかのような錯覚が味わえる。この手の亜流をたくさん読んできた私にとって、「これがご先祖サマだぁ」と思わず喝采。薦めていただいたsimotuki11さんに感謝!

 密室消失トリックとしては陳腐かもしれないが、それはこれをパクった小説のせい。伏線の秀逸さ、設定の巧妙さ、展開の旨さ、全てこれらは、読み終えてから気づく。ああ、そういうことだったのね、と。大きなナゾの傍らにある小さなトリックは気づかれにくい。犯人は、「意外な」人物でなければならない。ナゾは、全てが終わった後に明かされなければならない。

 そして読者は、最後の一行で戦慄しなければならない。

────────────
「劇薬小説を探せ!」に戻る

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18285/5592040

この記事へのトラックバック一覧です: この手法のご先祖様「妖魔の森の家」:

コメント

コメントを書く