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選択エージェンシーと「監修料」と「告訴」について

 2004/4/1朝日新聞第一面によると、厚労省職員が「監修料」名目で選択エージェンシー社から1000万円受領したという。一面に載ったという唐突さと、よりによって情報誌「選択」の関連子会社であることから、私が記事化するのは控えていました… 

 …が、本日(4/2)「選択」元編集長が脅迫を受けて告訴したことが朝日新聞で報じられたので、チョトつないでみる。

 「監修料」についてはasahi.comで、「告訴」についてはasahi.comとYOMIURI-ON-LINEで見ることができる。どちらも直リンを嫌がっているみたいなので、裏を取るなら各自でどうぞ。
 

 わざわざこの記事を読もうとする人ならご存知でしょうが、少し説明しますね→情報誌「選択」のこと。

  • 月刊総合情報誌です
  • 謳い文句は「三万人のための情報誌」です
  • ジャンルは、国際問題、国内政治、国内経済、社会・文化分野が中心です。IT系もありますが期待してはいけません
  • 政策決定者/執行者(議員、秘書、官僚)の大半がこれを読んでいる…と言われています(ホントかどうか知りませんが)
  • 匿名記事ですが、新聞記者、雑誌記者が「良ネタだが載せたら自社がヤバイ」ものを書いています
  • 誌面に載ってから約2~3ヶ月後、国会審議やスキャンダルで話題になります(最近の例:レセプト手数料の問題、某経済新聞社のTCW)。つまり先見性があるということ
  • すさまじいのは、実名が書いてあること。新聞/雑誌なら「厚労省官僚が…」とか「自民首脳部が…」とかしか書けないのに、課長補佐の名前、ときにはヒラレベルの名前まで書いてある
  • B5版130頁程度です
  • 1975年創刊です
  • 本屋で売っていません(直送方式の年間予約購読:12,000円/年←とても安いと思う)

 で、「監修料」ネタ。2004/4/2朝日新聞では、厚労省の補助金で製作されたビデオの「監修料」名目で5000万円を受け取ったとされる課長補佐のインタビューが報じられている。また同記事によると、厚労省次官は「補助金事業に関連した監修について報酬を受け取ること」を禁止する意向を示したという… 第3社会面でね。「4/1第一面(1頁目)」→「4/2第3社会面(37頁目)」の落差が激しい。ニュース性、事件性が薄まったから?

 さらに「脅迫」ネタ。上記記事の隣にある「『選択』元編集長脅迫を受けて告訴」を引用する。


告訴状によると、阿部元編集長は「選択」編集長をしていた昨年10月、「選択エージェンシー」の営業活動や経理問題を改善するよう求めた直後に解任された。翌11下旬~12月末に5回にわたり、「あなたがかかわているすべての件から手を引け」「家族全員が血祭りになりますよ」などといった内容の手紙や電話を受けたという(2004/4/2朝日新聞第3社会面より)

 朝日新聞では、両者を並べて書いているのでつなぐのはとてもカンタン。編集長が代替わりするよーということは「選択」で知っていたけれど、こうした事情があったのか…な?

 いったん判断を保留する。「選択」の発売日は毎月1日。マスコミに報じられても「選択」誌面で対応できない、ちょうど間に合わない時期にこの記事が明るみになっているのも、戦略を感じます。選択5月号を待ちます。

 追記:選択エージェンシーのサイトで代表取締役 尾尻和紀氏が本件に言及している。社内の重要書類が盗み出され、改ざんされ、マスコミに流され、誹謗中傷につながっているという。
 事件性が薄いにもかかわらずマスコミからのバッシングが始まろうとしているのが良く分かる(特に新聞系)。司直による解明を待つが、小さく報じられるだろうなぁ…
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■2004/6/9追記
厚労省職員がタイーホされたね。このネタのまとめ記事はここ→一、子会社・選択エージェンシーを解散させます。一、尾尻和紀は選択出版専務取締役を引責辞任します

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コメント

興味深く拝読させて頂きました。
私も「選択」の社会的な意義は認めるものですが、
今回の事件ではがっかりしました。

今回のビデオ制作は補助金事業。
それを認可した厚労省の職員が
どのような形でその事業に関わったにせよ
個人報酬を受け取れるはずはありません。
社会通念では業務上横領です。
それに関わった選択にも社会的な責任があるでしょう。
刑法上の問題は分かりませんが。

選択が今後もジャーナリズムを標榜するならば、
ことのあらましを早く公表すべきでは。
雑誌発刊をまたずとも、ホームページ上でも公開できます。

投稿: zhen | 2004.04.07 18:28

zhenさん、コメントありがとうございます。

難しいですね…
その志の高さと記事の品質を評価してただけに、がっかりしたところもある一方で、やっぱりな、とも思っています。きれいな手では汚れた情報は取れないだろうし。

「選択」のサイトでの反応は早かったと思います。3/29に尾尻和紀氏の一報が入り、順次追加されています(中身の進捗はありませんが)。普段、他紙/他誌を叩いていた分、今、火消しに躍起になっているといったところでしょうか。

私はもう少し様子を見ます、「選択」だけでなく他紙/他誌の反応を含めて。実は、「選択」の『日経新聞の記事』がきっかけで朝日に乗り換えました。それだけ評価している雑誌です。この対応を誤れば、私を含め、読者は残らずいなくなるでしょう(乗り換える雑誌が無い…)

投稿: Dain | 2004.04.08 01:00

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